JADEで大切にしている文化

JADEでは皆心おだやかにしかしきっちりそして効率的でクオリティ高く仕事ができるように、大切にしている文化があります

こんにちはJADEの小西です。JADE Advent Calendar 2023、12/1からはじめて23日目です。この記事含め残すはあと3本、図らずも最後は経営陣3連続となりました。明日長山さんが何かいいこと言って、最後に伊東さんがきっといい感じに締めてくれることでしょう。

adventar.org

JADEでは2021年にJADE2.0を掲げてから、よりよい組織になれるよう取り組み続けています。様々な取り組みをしてきている中で僕も特に注力し、今後ともずっと大事にしていきたい文化がありまして、その一部を書きます。

ちなみに社内での話です。文化が異なって当然である社外の組織とのコミュニケーションについては別です。

言われてないことを察しない

例えば誰かが「そこ、ゴミ落ちてますね」と言ったとします。ここで(あぁ自分の近くに落ちてるゴミだしこれは拾えってことなのかな。。)とか思わなくてOKです。ゴミが落ちてる、ということしか言ってません、ゴミが落ちているという事象を口にしただけです。ですので、言われたほうとしては「あ、ほんとだ、落ちてますね」という返答で全くなんの問題もありません。

言い換えると、言葉の裏を読まないように、ということです。

言われなくても察しろと思ってはいけない

「あー、そこ、ゴミ落ちてますよねぇ、、、(なんでお前拾わないんだよ近いだろ拾えよ)」とか思わせぶりな言い方をしたり、伝えたいことなのに思うだけにとどめたりしてはいけません。拾ってほしければちゃんと言いましょう、何をしてほしいと明確に伝えましょう。

言葉の裏を読まないでよい文化にするために、言葉の裏を読ませる必要のある言動をしないようにしよう、ということでもあります。

ぶぶ漬けは、食べたければ食べていい

機動戦士ガンダムさんという漫画の中で「ガンダム創生」という章があり、富野由悠季監督が映画会社の社長に交渉のため会いに行ったら「ぶぶ漬けでもいかがどす?」と言われて「熱々のを一杯もらおうか」と答えたというエピソードがあります(フィクションかそうじゃないかは知らない)。最初読んだとき意味がよくわからなかったのですが、京都では「ぶぶ漬けいりますか?」は「帰れ」の意味だということを後で知りました。一応漫画内にも説明はあったけどしっくりきてはいませんでした。

2021年に、JADE社内で組織文化を啓蒙するためのスライドを作るときこのエピソードを盛り込んだのですが、これをみんなが「ぶぶ漬けスライド」と呼んでくれて浸透早くわかりあうことにつながりました。これは、わかりあえない大人達が子供を巻き込んでずっと戦争してる話を書いてきた富野監督の思惑の及ぶところなのでしょう。多分違う。

JADEは忖度しないし言葉の裏を読まない文化なので、ぶぶ漬け食べるかと聞かれたらそれはぶぶ漬け食べるか食べないかしか聞かれていないことになります、なので、食べます、か、食べません、しか答えることはありません。

ちなみに僕は京都のことは全然知りません。あとファウンダーの長山は京都出身だけど話に聞くような京都の忖度文化とは完全に真逆でぶぶ漬け美味しくいただくほうです。

基本的に表で会話しよう

基本的には関係するメンバーみんなが見ているチャットで会話することを推奨しています。話を進めるために関係者一人ひとりにDMで会話して調整してから、オープンなチャットで決定事項を言うというようなことをしないようにしよう、ということです。暗躍してはいけません。それをすると非効率で時間がとてもかかるばかりでなく、みんなで意見を持ち寄って建設的に議論することによって生まれるはずの最も良い結論が出づらいということにもつながります、つまり組織としてのアウトプットの質が下がります。あと何かわからないことでもとにかくみんなが見ているところへ投げかけてくれれば誰かしらが答えられて解決が早いです、そのためのチャットスペースもJADEにはあります。

ただし表で発言しやすい組織にするにはまず前述のとおり、言葉の裏を読まないし読ませない、忖度しないでよい、という文化である必要があります。

例えば「その意見は間違っている、だからお前はダメなんだ」「それは違うよ、お前そんなこともわからないのか」みたいなことを言われたり、みんなそう思ってるはず、裏ではこう言ってるはず、、と思われたりしている組織では、気軽に発言ができません。「それは間違っている」ということをJADEでも言うことはありますし間違ってるならむしろ言うべきでもありますが、意見に対して言及しているだけであって人格を否定しているわけではありません。「それは間違っている」と言われたら、「それ」は「間違っている」ということを淡々と認識するだけでOKです。

誰が何をやるのかはっきり決める

組織内のみんなが、誰が何をやるのかははっきり決めるものだという意識をあらかじめもっていないうえに、言っていないことを察してしまう文化だと、

Aさん「この件、こうするといいよね」

Bさん「いいですね!」

後日

Bさん「あれ、Aさんなんでやってないの」

Aさん「え、いいよねって言っただけですけど」

Bさん「え、こうするといいよねって言ってたからやるのかと思ってた!」

ってなっちゃう可能性が高まります。

あと、言った者がやるものだという風潮があるとだいぶ危なく、やりたくはないが意見は持っているという人から意見が出づらくなってしまいます。やる人と意見を言う人は必ずしも同一ではないという前提でなければ議論を活発にはしづらいです。

これらの問題をかなりの高いレベルで解消したのが、先日長山が紹介したこのフレームワークです。

blog.ja.dev

JADE社内では「じゃぁこれのDお願いできますか?」とか「この件、Dで入ってもらえる?」とかいう会話がよく出まして、すこぶる意思疎通がスムーズです。誰が責任もって進めるのか、誰がサポートするのか、誰が責任もってクオリティを担保するのか、などなど役割を話すだけで30秒はかかりそうな話が、DだAだCだと3秒あるいは一目でしかも認識の齟齬なく済ませられます。

自分にとっては、この考えなしに仕事ってどうやって進めるんだろうくらいのフレームワークです。

何を目指すかを決めて、そのために何をやるかを決める

この考えなしにどうやって仕事進めるんだろう、の2つ目です。

有効な打ち手を見極めるには、その打ち手がどれだけインパクトあるか、ではなくて、目指すところがなんであるから、そのためにはこれをやる、と決めていくことが重要です。この順番で考えないと、打ち手を羅列→たくさん出る→インパクトありそうなものからやる→打ち手レベルでは何かを生み出したが総合的に良い結果にはなっていない、となってしまう可能性が高まります。なんだかすごく仕事してるし一回一回結果も出てるっぽいけどプロジェクト全体はなんだかうまくいってるわけでもない気がする、となってしまいます。

SEOコンサルタントでも広告運用者でも、意味ありそうな打ち手を数あげるのはできちゃうことが多いでしょう。それはたいていの場合、目指すべき状態をきちんと定義するよりはるかに楽で、気をつけないとそっちばかりやってしまいがちです。

JADEでは目指すべき状態を何であると捉えているか、だから何をやろうと考えているか、これを議論上でもドキュメント上でも誰もが意識してアウトプットできるようにしていきたいと考えていたところ、とても助けられたのが先日代表の伊東が紹介したこの思考方法です。堀内先生のワークショップは全力でおすすめです。

blog.ja.dev

あと、より実践的でマーケティングの実務でもそのまま使いやすくておすすめなのがこのフレームワークです。

cinci.jp

これを書いたいちしまさんから多分10年以上前に教わったのですがそれからずっと、毎度このまま使うわけではなくとも常に意識の中にあります。

今後とも大事にしたいしもっと良くしていきたい

以上、完璧にできているとは思っていませんしもっと良くするためにもやるべきことはまだまだあります。もっともっと良い組織にできるよう引き続きいろいろと取り組んでいきたい所存です。

ところで以前この記事を書いた畑田という者がいるのですが、

blog.ja.dev

畑田が入社初日に「明日から何時に来たらいいですか?」と長山に質問したら「何時でもいいですよ」と返答され、(これは、試されている。。。)と思ったらしいです。

JADEは裁量労働制で時間自由だから本当に何時でもいいのでそう答えただけなのですが、結果、誰よりも早く早朝に来たらしいです。

言葉に裏がないことを入社直後の方にもはじめからわかってもらえるようにすることまでは難しいなぁとおもってます、ぜひ何かいい案があれば教えてください!