2023年のGA4リリース内容を振り返る その2

JADE Advent Calendar 2023 9日目の記事です。 2023年のGA4のリリース情報まとめ第2弾。「標準レポートのフィルタ機能」「オーディエンス作成機能内の期間のマッチタイプ」「データの除去」などを取り上げています。

しわっす!(こんにちはの意)JADE Advent Calendar 2023 9日目の記事を担当します、郡山です。

私はGA4のデータ活用、アクセス解析の領域でお客様を支援するコンサルタントして働いています。アドベントカレンダーではGA4に関するお話をさせて頂きます。この記事で2回目の登場ですね。前回はこちら。

blog.ja.dev

 

 

今回も、2023年にリリースされたGA4の新機能や更新情報をピックアップして振り返ってみたいと思います。

JADE Advent Calendar 2023ではさまざまな記事を公開中ですので、ご興味がある方はぜひこちらを御覧ください!

adventar.org

リリースノートでお知らせされた情報は61件、じゃなかった

この記事を書いてる間にどんどん新しいリリース情報が追加されました。アドベントカレンダーにリリースノートの情報を取り上げるのはやはり鬼門だった。その先は地獄だぞ。

というわけで今回もGA4の新機能を幾つかピックアップしてご紹介します。

 

ピックアップその1:標準レポートのフィルタ機能

8月4日 にリリースされた【標準レポートのフィルタ機能で正規表現などのマッチタイプが利用できるように改修された件】をまずは取り上げたいと思います。

UAの各種レポートでは、集計されたデータに対してさまざまなマッチタイプでフィルタを適用することが可能でした。

UAのフィルタ機能

この機能は非常に使い勝手がよく重宝されていましたが、GA4でもついにデータのフィルタ機能のアップデートがリリースされました。

標準レポートの「詳細レポート」でフィルタ機能を利用することが可能です。

 

GA4の標準レポートのフィルタ

 

表テーブルのプライマリディメンションの上に置いてある検索ボックスとは別に、フィルタを定義するフィールドが画面右端に表示されるようになりました。

凝ったダッシュボードや、アドホックな分析をするための探索レポートなどを作成する前に、標準レポートで簡易的な分析や集計をしたいケースは多いと思います。

そのようなシーンで正規表現などのフィルタが柔軟に使えるようになったのは分析担当者にとっては嬉しいですよね。

GA4を使っていて気づいたことや改善の要望があれば、管理画面の最下部にある「フィードバックを送信」から意見を伝えることをおすすめします。

不具合や使い勝手の悪い箇所を見つけた場合、不満を言うよりもフィードバックを送る方が良いことあるんじゃないかなと。今後のGA4の進化に期待したいですね。

 

ピックアップその2:オーディエンス作成機能で「期間のマッチタイプ」が登場

特定の期間を指定する演算子がオーディエンスで利用可能に



5月17日にリリースされた【オーディエンス作成時、日付を「期間のマッチタイプ」で条件指定できるようになった件】は、いくつか試してみたいと思った機能でした。

年末年始、GW、ブラックフライデーなどなど、大型の休暇やキャンペーンの時期を指定して、何らかのオーディエンスを作成すると翌年以降にGA4で遊べるネタが増えるんじゃないかなと。

また、「イベント数が◯回発生したユーザー」のような回数を指定するオーディエンスを作成する際に

  • 次の値以上(>=)
  • 次の値以下(<=)
  • 次に等しくない(!=)

上記のような演算子が使えるように機能が拡張されたことも嬉しいリリースでしたね。

オーディエンス、どんなの作ってますか?という話題だけで記事やウェビナーができちゃいそうです。ぜひお試しあれ。(そしてこっそり感想教えてください)

 

ピックアップその3:データの除去

10月3日にリリースされた【データの除去】は衝撃を受けました。

ちがうそうじゃない、と思った人はいるんじゃないかなと。

入力後のテスト用 URL 除去されたバージョン
http://www.example.com/?hogehoge=ryo_koriyama http://www.example.com/?hogehoge=(redacted)

「特定の条件に一致したパラメータの値を (redacted) に置換する」という設定なので、UAのようにURL クエリパラメータごと除外するようなものではなかったんですね。

 

へー!便利そうだけど欲しかったのとちょっと違う!という感想がまず思い浮かんでしまいました。

不要なパラメータを除外する必要がある場合は、引き続きGTM側で処理をする変数を作成したほうが良さそうです。

 

また、URLに関するリリースといえば、GA4に記録されるURL情報がデコードされて記録する仕様へ変更されたのも記憶に新しいですね。

 

GA4は、データをどのように収集・記録・活用すべきかという目線を養う機会が多いツールだと思います。

その経験値がコンバージョンの増加に寄与するかといえば、そうではないかもしれません。でも、健全にデータを扱うことが求められる責任者・当事者としてはこういった仕様や背景を理解すべきだと思ってます。

 

ピックアップしなかった12月のリリース内容について

今回はアドベントカレンダーの場を借りて「GA4ってどんな機能がリリースされているんだっけ」「2023年はどんなお知らせがあったかな」という振り返りをさせて頂きました。色んな機能が増え、より活用しやすいツールに進化してくれると嬉しいですね。

 

なんて書いている内に、12月に入ってからも新機能や仕様変更のお知らせが続々とリリースされています。ラスボスというかボスラッシュみたい気分で確認しているんですが、中には大きな仕様変更もいくつかありました。

 

残念ながらアドベントカレンダーでは解説しきれなそうなボリュームになるので、こちらのネタは来年のブログで改めて発信したいと考えています。

 

GA4でわからないことや困ったことを抱えているユーザーは依然として多い印象です。また、何がわからないのかわからない。どの程度わかっているのかわからない。というお悩みごとをお持ちの方もいるのではと思います。

 

仕事としても個人的な活動でも、重要な情報をわかりやすく伝え、支援することができるコンテンツの発信に今後も力を入れていきたいと考えております。ぜひ2024年も、よろしくお願いいたします!

 

まとめ

以上、2回に渡ってゆる~くGA4のリリースノートを振り返ってみました。

皆さん、GA4移行元年である2023年本当にお疲れ様でした。

今後、記録された過去データと昨年対比をして全然意味わかんない(意味ない)比較しかできない地獄が出てきそうですね!ちゃんとしたデータを計測できるよう頑張りましょう!

 

ここまでご覧いただきありがとうございました。

JADE Advent Calendar 2023を引き続きお楽しみ頂ければ幸いです!

それでは!

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