
はじめに:Google コアアップデートの基本と重要性
このページに辿り着いた方はおそらくコアアップデートで自分のサイトが主にネガティブな側で何かしらの影響を受けたという方が多いのではないでしょうか。
そこで実際にコアアップデートは何なのか、そしてどのようにコアアップデートと向き合うべきなのかをまとめました。
この記事を読んでいただくと
💡 コアアップデート後の無駄な施策コスト・時間を削減できます
💡正しい分析手順で、本当の問題点を見つけられるようになります
💡次回以降のアップデートで慌てず、計画的に対応できるスキルが身につきます
最後までおつきあいください。
【もくじ】
- はじめに:Google コアアップデートの基本と重要性
- そもそもコアアップデートとは何なのか
- コアアップデートに関するありがちな誤解
- ネガティブな影響が出た場合にはどうすればいいのか
- 具体的改善の考え方事例
- 改善した場合、どのタイミングで回復するのか
- コアアップデートに左右されず健全なサイト運営を
そもそもコアアップデートとは何なのか
コアアップデート(Core Update、CU)は、Google が定期的に実施する、アルゴリズムの更新です。主にサイト単位での品質・権威性の再計算を行うために発生します。
サイト単位・ドメイン単位で影響があり、URLごとではなく、サイト全体に対して影響があることがほとんどです。
また、性質によって影響の大きいクエリ群と、そうではないクエリ群があります。
大半のサイトには大きな影響はありませんが、一部、再評価によってスコアが大きく変化し、大幅な上昇・下降を示すものがあります。 毎週なにかの新しいアップデートをGoogleは実施しています。そのほとんどは公表されませんが、その影響範囲の広さと影響がある場合のインパクトの大きさから、コアアップデートが実施された際は、Google から発表を行うことが慣習となっています。
実はコアアップデートの基本的な方向性は一緒
コアアップデートはその都度さまざまな変動があり、タイミングによって重み付けをかけるポイントは異なっていることがあります。
そのためコアアップデートのタイミングで異なる変化が起こることがありますが、Googleの基本方針としては「検索結果をユーザーのためにより良くすること」となります。
その時期にどのような検索結果になるとユーザーが最も欲しい情報を探しやすいのか、最適化しようとしている動きと考えると良いかもしれません。
コアアップデートに関するありがちな誤解
定期的にリリースされるコアアップデートに関して、インターネット上では数多くの情報が出回っていますが、誤解を生むような表現が多く、参考にはならないものが多くあります。
代表的な誤解について取り上げてみます。
誤解1)コアアップデートはペナルティである
コアアップデートでランキングの動きがネガティブに働くと「ペナルティなのでは」と考える動きや、いまだに都市伝説として「自動ペナルティ」という言及もありますが、そもそもコアアップデートはペナルティを引き起こすものではありません。
過去の公式ブログでも言及されていますので抜粋してみます。
ページに問題がなくても、コア アップデート後にパフォーマンスが低下することがあります。こうしたサイトは、ウェブマスター向けガイドラインに違反したわけでも、手動またはアルゴリズムによって違反に対する措置が取られたわけでもありません。https://developers.google.com/search/blog/2019/08/core-updates?hl=ja
根拠のない「ペナルティ」という考えを追っていると施策の方向性も不明瞭になります。もしコアアップデートでランキングが落ちる = ペナルティと考えている方は一旦そのような考え方をなくしてしまいましょう。
もちろん何かしらのGoogleガイドラインに違反しており、Search Console内の「手動による対策」にメッセージが来ている場合には応じた対応が必要となります。
誤解2)アップデート向けの対策・最適化が必要
コアアップデートが起こって順位が動いたからといって、傾向に応じて対策を行う必要はありません。そもそもコアアップデートのたびにコアアップデート向けに最適化しようとすると普通のサイトは運営ができないですよね。
ネガティブな影響があったというような場合には、他の競合サイトと比較した際に「相対的に利便性が低いのかもしれない」と考えて改善を進めましょう。
またコアアップデートのタイミングで特定の項目に重み付けが寄っていることにより、意味もなく下がっているようなケースもあります。そういう場合も考慮しつつ、いつもどおりのユーザー向け対策をしていくことが重要です。
誤解3)コアアップデート後にすぐに対応しなくてはいけない
慌てて施策を打つ必要はありません。むしろ、焦った対応が逆効果になる可能性があります。
特にランキングがネガティブに動くと目的のよくわからない内部リンクの調整や、内部リンクアンカーテキストの変更、目先のPVを増やすためだけの無関係な記事の量産など小手先の施策や数字に走りがちです。
こうした施策はしばしばユーザー不在の施策となります。さらに利便性が損なわれたり、サイトの専門性を下げることにも繋がりかねません。
目先の順位や数字に囚われず長期的な視点で施策を検討していきましょう。
ネガティブな影響が出た場合にはどうすればいいのか
とはいえ、ネガティブな影響があったのに「ユーザーを見よ」では落ち着かないケースがほとんどかと思います。
実際にネガティブな動きになった際に何をすればいいのでしょうか。実はコアアップデートでランキングが動いた際にやるべきことは公式サイトに書かれているのです。
実は公式サイトに書いてある順位が下がった時の考え方
公式サイトに書かれていることは至ってシンプルです。
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コアアップデートが終わったことを確認しましょう
コアアップデートの途中でうろたえたり、途中の傾向分析をしても意味がありません。
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コアアップデートが完了してから少なくとも1週間待って、ロールアウト開始前の1週間と今週を比較してみましょう。
完了直後だとまだタイムラグが発生していることがあるため少し時間をおきましょう。
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上位ページとクエリを見て変動の大きさを確認してみましょう
順位が大幅に下がったものを優先的に調査してみましょう。さらに大きく下がったページを改めて自分以外の誰かに評価してもらいます。客観的な意見を得た上で、どうすればサイトがより良くなるのか、テストしながら改善を行っていきます。
フレームワークを使ってどこを対策すべきか考えよう
Google公式ブログ以外にもJADEが提唱している検索インタラクションモデルで課題を改めて抽出するのも一手です。
一般的にコアアップデートで起こることはユーザー行動部分(QCLS)の課題がほとんどになるかと思いますが、タイミング悪く検索エンジン側の技術的な課題(DCIR)が起こっている可能性もあるため一つ一つ丁寧に確認してみましょう。
具体的改善の考え方事例
一概に「この指標を改善すれば良くなる」といったものはありませんが、一般的なユーザー行動評価指標(QCLS)を元にした具体的な改善の考え方と効果測定方法をピックアップします。
例1)検索結果を客観的に見た際にユーザーの意図と異なる、あるいは異なるように見えていないか(Query-Click)
集客力の高いクエリやURLの実際の検索結果を改めて見てみると、自分のサイトがユーザーの求めているものとずれている、または、ずれているように見えることがあります。
実際にユーザーニーズと異なっているのであれば、ニーズに合わせてコンテンツを調整する必要があります。
あるいはニーズは異なっていないと思われるが、検索結果上の表記が誤解を招きそうということであればtitle等の最適化などを行うことで対応が可能です。
例2)検索結果から来たユーザーはそのまま検索に戻っていないか(Land)
検索結果上でユーザーにクリックされているにも関わらず、ユーザーが検索結果に戻っていってしまうようなケースは検索ユーザー体験としては非常に悪いです。
ユーザーが検索結果に戻ったかどうかを計測する指標は存在しないものの、例えばGA4でエンゲージメント率やコンテンツのスクロール率などの指標を見て、着地したコンテンツに満足しているのかどうかを考えることが可能です。
もちろんこれらの指標を上げる = 順位が上がるというものではありませんが、ユーザーがページ内に着地をしてコンテンツに満足しているのかどうかのひとつの基準にはなるでしょう。
例3)検索ジャーニーが整理できているかどうか(Land-Surf)
自分のサイトに辿り着くユーザーが、商品に関心を持ってから購買に至るまでの過程で、検索行動がどのように変化していくかを設計する検索ジャーニーという考え方があります。
その検索ジャーニーの過程の中で、ユーザーが特定のページに着地、読了した際に次に欲しくなる情報が存在することがあります。
そのような情報がサイトの中にあるのに発見しづらくなっているような場合には動線を配置する、存在しないのであればコンテンツを補完するなどを検討してみてもよいでしょう。
ユーザーが何かを検索した際にページをじっくり見ていても、「ここから他の情報を知りたいのに物足りない」と判断されて検索結果に戻って再検索されるといったような動きは結果的に不足感のあるコンテンツと考えられます。
検索ジャーニーを振り返ってみることでサイト内のユーザー行動改善に繋がる可能性があります。
詳しくは下記をご確認ください。
改善した場合、どのタイミングで回復するのか
さて、施策を行ったあとに「じゃあ改善していったらどのタイミングで回復するのか」といった論点がありますが、一言でいうと「ケースバイケース」としか言えません。
公式ブログにおいても以下のような記述があります。
改善を行った場合、検索結果に効果が現れるまでには時間がかかる場合があります。変更によっては数日で反映されるものもありますが、サイト全体が長期的に見て、ユーザー中心で役立つ、信頼性の高いコンテンツを提供していることをシステムが学習し、確認するには数か月かかる場合があります。数か月経っても効果が見られない場合は、次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれません。https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-updates
JADEで観測しているサイトを見ても改善の大小に関わらず、次のコアアップデート前に戻っているサイトはいくつも観測されますし、自然に元の水準に戻るサイトもあります。
下記はいくつかの例です。(帯はコアアップデート期間)
例1)コアアップデート後に自然に戻すサイト(改善は特にないと想定)

例2)コアアップデートのタイミングで評価を上昇させるサイト(改善実施していると想定)

例3)コアアップデートのタイミングで上下するサイト(改善は常時実施していると想定)

上記のように変動のタイミングはサイトによって異なるため、ボトルネックとなっている部分を探して、そこを地道に改善していく必要があります。
課題がないサイトは少ないと思いますが、普段からユーザー向けの改善を進めているということであれば継続的に対応していくと良いでしょう。
コアアップデートに左右されず健全なサイト運営を
SEO担当者にとってコアアップデートは恐怖すら伴うイベントの一つとなります。
前述の通り、サイトや施策そのものに問題がなくともランキングが動くことはありえます。
ただ、そんなコアアップデートに左右されずにユーザーを見据えた運営方針をしっかりと立てひとつひとつの施策を地道に行っていくのが長期的には最良の策となります。
自分のサイトをしっかり見据えて健全なサイト運営をしていきましょう。