DS.INSIGHTで何ができる? 新UIで進化した“超便利なキーワードリサーチツール”の使い方

新UIで超便利になったDS.INSIGHTで何ができる?検索データからユーザー心理を読み解く方法を、BBQキーワードの実例で解説。属性分析、共起キーワード、時系列分析など基本機能を初心者向けに紹介します。

どうも初めまして! 昨年JADEに入社しました井上と申します。コンサルタントとして、クライアントに向け日々さまざまな改善提案のドキュメントを作成しております。きちんとしたブログを書くのは初めてになりますので、どうぞお手やわらかに!

自分の前職は中小企業のインハウスSEO担当者だったのですが、有料ツールであるDS.INSIGHTは稟議が通らず使用することができませんでした。JADEに入社して使い放題になったので、あれこれと使い倒すうちに「DS.INSIGHTって凄くない?」と改めて思う機会が多かったので、その想いを少しでもお伝えしたく紹介ブログを書かせていただきました。

しかも2025年11月にUIが大幅にリニューアルされ、直感的に使いやすく、データの深堀もしやすくなりました。今回はそんな新しくなったDS.INSIGHTについて、「どうやって使うのか」「どんなデータが見られるのか」という基本的なところからご紹介させていただきます。

以下、出典はヤフー・データソリューション DS.INSIGHTとなります。また、検索ボリュームはYahoo!検索のデータをもとに全国のインターネット人口に合わせた推計値となっています。

【もくじ】

 

DS.INSIGHTとは?

DS.INSIGHTはYahoo! JAPANが保有している検索データやユーザー属性データを分析して可視化してくれるツールです。自分は主に、特定のキーワードに対してニーズの多いユーザー属性を調べたり、ユーザーの検索意図を推測したりするために使用しています。

今回のブログでは参考例として「BBQ」というキーワードについてDS.INSIGHTであれこれ見ていきたいと思います。良いですよね、BBQ!

 

DS.INSIGHTの活用事例

それでは、実際にリサーチを進めていきましょう。まずは全体感をつかむため、トップから検索してサマリーを見ていきます。DS.INSIGHTのトップから「BBQ」と入れてみましょう。キーワードリサーチに慣れている方は少し気になるかもしれませんが、大文字のままで大丈夫です。

アルファベットの単語はしっかりと半角小文字に名寄せされるので安心です。こういう細かい気づかいがデータの信頼性へとつながると思うんですね(大げさ)。

トップから検索すると、さまざまな切り口からの概要データがまとめて見られるサマリーが出力されます。サマリーでは以下のデータをまとめて参照することができます。

  • 属性の検索ボリューム
  • 地域の検索ボリューム
  • 検索ボリューム推移
  • 共起キーワード
  • 時系列キーワード

さっと眺めていくだけでも、詳細を深堀していくために十分なインサイトが得られると思います。

次の段落から、実際の「bbq」の検索データで「どんなデータが見られるのか」「どのように活用できるのか」というポイントを事例を交えつつ順番に見ていきたいと思います。

 

属性の検索ボリューム

一番最初に出てくるのは、年齢や性別ごとの検索ボリュームです。

ざっくり見るだけでも、「女性の方が検索ニーズが多いのか」とか「30代、40代、50代がボリュームゾーンなのね」「20代の検索って少ないんだなー」と見えてくるものがあります。

しかし、ここに小さな落とし穴があります。少子高齢化が叫ばれる昨今、年代ごとの人口って偏りがありますよね。さらに、DS.INSIGHTで見られるデータはインターネットで検索しているユーザーに限られるので、さらにバイアスがかかりそうです。

その点もご安心ください。右上の「構成割合(%)で表示」と「インターネット利用人口」のボタンを有効にすると、こんな感じに見え方が変わります。

右側の灰色のグラフはインターネット利用人口の属性別の比率を表しています。いわば、データを見る上での基準値ですね。この基準値と比べて「どの属性で比率が高くなるのか」を見ていけば、人口のバイアスをできるだけ排除した興味関心の傾向をつかむことができます。

特に見え方が変わってくるのが、年代別の数値ですね。右側の「インターネット利用人口」の比率と、左側の「bbq」を検索している人の比率の差分を見ることが重要です。

20代:+1%

30代:+7%

40代:+8%

50代:±0%

こうしてみると、30代と40代が特に興味関心の強い年代であることは確かですが、20代と50代は興味関心を持つ人の比率としては同程度だということが分かります。上記の「20代の検索って少ないんだー」というインサイトは間違ってはいないものの、少し留意する必要がありましたね。

50代はインターネットの利用人口自体が多いので、検索ボリュームとしては多いですが特別BBQを好む年代というわけではなさそうです。このへんはコンテンツの内容を考えるときに考慮したいですね。

 

地域の検索ボリューム

次に出てくるのが地域別の検索ボリュームです。都道府県別に検索ボリュームが見られるんですが、たいていの場合は人口が多い東京が圧倒的1位になってしまいます。

どこかにBBQ大好きな都道府県はないのか!という場合には右側にある「特徴度」のデータでソートしてあげればOKです。

右側のランキングを「特徴度」でソートしてみました。見え方が結構変わりますね。日本で一番BBQが好きなのは福岡県民のみなさんのようです。といっても上位陣の差は軽微ですね。東京のボリュームの多さも際立って見えます。

 

検索ボリューム推移

最大で過去5年間の検索ボリュームの推移も見ることができます。あわせて、特徴的な共起キーワードがある場合にはトピック的に表示してくれます。

どうもBBQの検索ボリュームは少しずつ右肩下がりになってしまっているようです。2021年ごろはまだコロナ禍の影響も大きくて、室内飲食店の代わりにBBQを企画する方が多かったんじゃないかと思います。

長期的な検索ボリュームの傾向が見えるのはとても便利です。とはいえ、横軸が過去5年間では、前年同期比なんかの比較が少しめんどうですね。そんな時は「検索ボリューム推移の詳細を見る」をクリックして詳細ページに遷移すれば、過去5年間のグラフを重ねて表示してくれます。便利!

2021年のピーク時と比較して、2025年は半分以下のボリュームに落ちてしまっている様子がよく分かります。年間を通して同じような傾向ですが、2025年1月のボリュームが少し大きめなのがちょっと気になりますね。これは後で少しだけ深掘りしてみたいと思います。

 

共起キーワード

「bbq」と一緒に検索されることが多いキーワードを見られるのが「共起キーワード」になります。さまざまなユーザーの検索意図に気づくきっかけを与えてくれる貴重なデータですね。自分は一番使うことが多い機能です。

先ほどの2025年1月に検索ボリュームが多めだったのが気になったので、期間を1月に絞って共起キーワードを見てみました。

あー……なるほど……凄いニュースになりましたもんねー……

さて、気を取り直して、もう少しだけ「共起キーワード詳細」で全体の深掘りをしてみたいと思います。

「共起キーワード詳細」の画面でツリーマップのキーワードをクリックすると、左側にウインドウが開いて、そのキーワードを含む検索のユーザー属性や共起キーワードを見ることができます。

これが凄い便利で! ユーザーの検索意図を推測するときに非常に役立ちます。「bbq」「食材」検索するのは圧倒的に女性が多く、「変わり種」や「コストコ」「量」との掛け合わせ検索が多い傾向にあることが分かります。

「子供が喜ぶメニュー」のボリュームが多いことを加味すると、世のお母さんたちが子供たちが飽きないメニューを考えるのに苦心している様子が思い浮かびます。

さらに、「コストコ」や「量」の共起キーワードから、まとめ買いで経費を抑えたい、必要な食材の量に迷っている、といった検索ユーザーの心情も想像できます。お母さんたちの事前準備の大変さが少し想像できて、頭が上がらないですね。本当におつかれさまです。

少し切り口を変えて、「bbq」「コンロ」との掛け合わせ検索を見てみましょう。やはり男性の比率が多いですね。男性はガジェット系好きですよね。食材との傾向の差が鮮明で面白いです。

「ガス」や「コールマン」「大型」との掛け合わせが多いので、BBQ用ガスグリルの購入を検討しているユーザーが多いのでしょうか。BBQ場なんかでも、コールマンの赤いグリルを見かけること増えましたよね。

 

時系列キーワード

サマリーの最後は「時系列キーワード」になります。自分はDS.INSIGHTと言えばこれ!という印象がありました。リニューアル前から有名な機能だったかなと思います。

サマリー画面だと本当に一部しか見られないので、詳細ページに飛んで見るのがおすすめです。

「bbq」と検索したユーザーがその前後でどのようなキーワードで検索していたのかを見ることができます。BBQ場や公園などの場所は早目に検索していて、焼き方や備品などは比較的あとに検索されている様子が見て取れます。BBQする場所をまず決めてから、詳細を詰めていくような検索ジャーニーが描けそうですね。

さらに、左上の「表示設定」から属性を絞り込むこともできます。男女の傾向を見たり、年代別の傾向を見たりと、さまざまな切り口で深掘りすることができます。いくらでも見ていられそうで、こだわり始めると沼です。時間を溶かし過ぎないように要注意ですね。

 

まとめ:DS.INSIGHTでキーワードリサーチを楽しもう

DS.INSIGHTってどんなことができるの?という初心者の方向けに、全体をざっくりとご紹介してきました。昨年のリニューアルで凄く使いやすくなっていて、個人的には「最強のキーワードリサーチツール」になったと思ってます。ここまでくると、マーケティングツールという枠で捉えた方が良さそうな気がしますね。

有料ツールではあるので少し敷居は高いですが、これを機にDS.INSIGHTに興味を持っていただける方が少しでも増えれば幸いです。面白い使い方を見つけた方はぜひ教えてください。それではっ!