はじめまして!JADEでSEOをやっている藤井です。星座はふたご座、英語で書くと Gemini です。
JADE Advent Calendar 2023 11日目の記事を担当させていただきます。
今年6月にJADEに入社して早半年、般若のような先輩たちに「robots.txtぐらい何も見ずにそらで書け! テキストエディタぁ? 甘えたこと言うんじゃねぇ、半紙に筆だ!!」とドヤされており、なんて会社へ入社してしまったんだと毎日震えが止まりません、と冗談で書いたら「ジョークであることを明らかにして欲しい」とファウンダーから要望をいただきました。“般若”からここまですべてジョークです。ここからは本当です。
本日はJADEのジュニアコンサルタント育成の取り組みをご紹介しつつ、これって大事だな、大声でSEO業界中に叫びたいなと思ったことを主に2点主張させてください。
誰もがはじめから黄金聖闘士ではない
見出しのとおりなのですが、JADEのメンバーは全員が全員、入社の瞬間からSEOのプロフェッショナルなわけではありません。たとえば私は過去に代理店勤務経験がありますが、大規模サイトのプロジェクトを安定して進めた経験はなく、いわゆるテクニカルな領域の知識には自信がありません。
他にも、解析や広告の分野ではハイパープロフェッショナルだけどSEOはそこまで詳しくない……という方もいらっしゃいます。サブウェポンとしてSEOの知識をつけておくに越したことはないですよね。
強くなりたい。力が欲しい。でも知識は歩いてこない、だから歩いていくんだね!
JADEではジュニアメンバーの自主勉強会を実施しています
そこで発足したのがジュニアメンバー中心の勉強会、その名も“JADE中学”です。
なぜこのネーミングなのかというと、こちらや過去のブログ記事で言及されているとおり“JADE大学”と呼ばれる既存の学習プロジェクトがあり、その初学者Ver.だから(高校よりも中学のほうが語感が良くてワクワクするから)(諸説あり)です。
この枠の中で現在進めている学習内容は、Google 検索セントラル ドキュメントの輪読会。週2回、SEOのジュニアコンサルタントメンバーは原則必須で参加し、他にもこれからSEOを学びたい方や気になる回だけ参加したい方などで集まって開催しています。全員で同時にドキュメントを読んでからディスカッションし、輪読会の後半15分からは分野に精通した先輩コンサルタントもアドバイザーとして加わっていただき、不明点を解消します。
このJADE中学という勉強会を進めていくうちに、これってもしかしてすごくすごいことをやっているのでは?全SEOをお仕事にしている皆さんに伝えるべきでは?という気持ちになりました。
というわけで……
みんなに言いたいことがありまーす!
- その1:SEO、みんなで学べば怖くない
- その2:一次情報に触れるのって大事
その1:SEO、みんなで学べば怖くない
そもそも何かを勉強しようと思って勉強するって大変ですよね。
仕事が終わったら保育園にダッシュ、お風呂に入れてご飯を食べさせその他家事をやっつけプロ野球を見たりソシャゲのイベントを走ったり今期アニメをチェックしたりと、仕事やキャリア以外にも考えなきゃいけないことがてんこ盛りの毎日じゃないですか。
たとえ興味のある分野だとしても、業務時間外に一人で黙々と勉強するのは凡人にとって簡単ではありません。
だったらその阻害要因の逆をやればいいんです。
一人で勉強するのが続かないなら誰かを巻き込んでカレンダーを押さえましょう
コレを学習するぞと固く心に決めたところで、気合や根性で人間が変わらないのは今や常識。でも人との約束なら守れそう。守れ。
週2回のカレンダーを押さえ、通知が鳴ったら「おっと勉強の時間だ」と切り替えざるを得ないわけです。
そして誰かと一緒に学ぶのは継続のためだけではありません。学習にあたっての難しさも悩みも共有できるんです。例えばドキュメントの内容がさっぱりわからんときは「さっぱりわからん」って言い合って笑える。
業務時間外の勉強が続かないなら業務時間内にやりましょう
あとこれは人によると思うんですが、仕事を終えた後にもうひと頑張りするのって辛い。各々、ライフステージによって可処分時間は異なるし、ぶっちゃけ業務を終えたら休みたい。だったら業務時間内にやればいいんです。
実は当初はこのJADE中学も、事前に各々がドキュメントを読み込んで予習をした上で集まる形式を取っていましたが、2回で挫折。現在の「集まって黙々と読んでから質疑応答」スタイルに落ち着きました。
なお、JADEのコンサルタントの多くは裁量労働制です。だから“業務時間内”という考え方は正確には存在しません(とはいえ会議などは11時から18時までの間にやることが多いので便宜上“業務時間内”とここでは記載しておきます)。だからこそ日中の業務と業務の間に自己学習の時間を設けやすいのかもしれません。
その2:一次情報に触れるのって大事
巷にはSEOに関する情報が星の数ほど溢れていますよね。初心者にもわかりやすい有名な書籍や、いつも参考にしているあのサイト、YouTubeなどの動画コンテンツ……どれも素敵だけれど、それらはあくまで他人の目を通した二次情報であることを忘れていませんか?
二次情報は本当に役立ちます。特にSEOを学ぶ上では過去の検索業界トピックスとの結びつきや、Googleという企業の思想など、併せて知ることでより理解が深まる事柄が沢山あるので、そのような歴史や背景も関連付けて発信してくださる二次情報は本当にありがたいんですよね。
その一方で、公式が発信している情報にしっかり目を通すことも同じくらい大事です。
私にとってこれまで公式ドキュメントは、わからないことがあったときに立ち戻る辞書やトリセツのような立ち位置でした。しかし改めて頭から順番に読んでみると「こんなこと公式に書いてあったのか!」という発見がいくつもあるんです。
弊社ジュニア勉強会、今日はHTMLのhead要素やメタタグなどについて。head要素内で無効な<iframe>や<img>を記述してしまうと、そこでheadが終了だと認識されてしまい、その下に大事な要素が記述されていた場合大変なことに。https://t.co/M8d3buUl0j
— H.Fujii(す) (@hrkfji0304) 2023年11月13日
↑改めて知った・思い出したことはなるべくアウトプット。
翻訳に癖がある?原文を読めばいいじゃない
Googleの公式ドキュメントを読むに当たっては、特に日本語版は翻訳に癖があり、やさしく読み解いた書籍等と違って表現が難しいと感じることも多いでしょう。そんなときは英語の原文を読みます。英語が苦手なので翻訳ツールを使います(Chromeの拡張機能を使うと便利!)。そうすると、「なんだこういうことを言いたかったのか!」と理解がスイスイ進みます。翻訳ミスを見つけることもあります。
Google 公式ドキュメントを読むときの注意点
公式情報をおろそかにするんじゃないよ~と述べた後でなんですが、Google 検索セントラルのドキュメントに関しては注意しなければいけない点もあると思っています。
古い情報にご注意
公式ドキュメントの中には、古くなってしまった情報や実務での重要度が低い情報もあります。例えば今からSEOを学ぼうとする人が、AMPの実装方法について隅々まで読み込む必要はぶっちゃけ無いと思います。これが初心者には見分けがつかないんですよね。
ある程度、「ココ重要!これはサッとでいいや!」といった目安は、上級者の方がアドバイスしてあげるべきかなと思います。
先輩コンサルタントの並走はあったほうがいい
前述のとおり、SEOの指導を「コレ読んでおいて」で終わらせるのは少々リスキーです。このことは私達ジュニアコンサルタントがいずれSEOを教える側に立ったときにも気をつけなければいけません。
さっき例に出したAMPも、実装方法を隅々まで読み込む必要は無いと言いましたが、なぜAMPが一時期推進され大流行し、現在は衰退しつつあるのか、その背景とGoogleの思想を知っておくことは現在のSEOを考える上でもとても重要だと思います。
あるいは、公式ドキュメントではAが一番おすすめの方法と書かれていても、実務経験が豊富だと「Bの方法が効果的だった」という話もよく聞きます。
そんなことがよくある分野だからこそ、SEOの学習には上級者のサポートが不可欠だと思うのです。
JADE中学では忙しい業務の合間を縫って、毎回後半の15分間は先輩コンサルタントが参加してくださります。ありがたや~。
「ドキュメントにはこう書かれているけど、体感でも同様ですか?」
「技術者向けのドキュメントに見えますが、コンサルはどこまで知っておくべきですか?」
……といった質問が毎回飛び交います。ここで聞ける上級者の体験談こそが至高の二次情報であり、一次情報の知識があるからこそ味わい深いと言えるのです。きっとそう。
SEOだけじゃない、全てのことに応用可能
JADE中学の取り組みは、SEO以外にも広告や解析などどんな分野にも応用できると考えています。
みんなで学ぶ。業務時間内に学ぶ。そしてすぐに質問・相談する。
他の代理店の皆さんや個人でSEOを勉強されている方も、ぜひ取り入れられそうなところから真似してみてくださいね。
とりあえずこの記事を読んだあなたはSEOスターターガイドを今すぐ開きましょう!読みましょう!「こんなこと書いてあったんだ」という素敵発見が待っているはずです。
以上、双子座(英語で書くと Gemini)の藤井がお送りしました。
明日のアドベントカレンダーもお楽しみに!