こんにちは! 株式会社JADEの郡山です。
私はGA4のデータ活用、アクセス解析の領域でお客様を支援するコンサルタントとして働いています。
この記事は、JADE Advent Calendar 2024の2日目の記事です。
アドベントカレンダーという、「普段の仕事に関連したテーマに沿った記事を社員が日替わりで公開し続ける」という12月の名物のようなイベントのことですね。
なので私はポケポケについて記事を書きます。ポケモン、ゲットだぜ!
【やったこと】
- 「ポケモンカード」を手軽にコレクションできるスマートフォン向けアプリ『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』で、対戦成績を100戦分記録した
- 2種類のデッキでどのような傾向の違いがあるのかを可視化したダッシュボードを作成した
データを適切に記録することで、振り返りや改善に役立てる
私は普段、ウェブサイトやアプリを利用しているユーザーにより良い体験をしてもらうために、さまざまなデータの計測や集計、可視化、分析をする仕事をしています。
特にGA4というツールを使って
「この記事ページを見てくれた方は満足してくれたかな」
「この広告キャンペーンでサイトを訪問した方は、商品を十分に検討できたかな」
といった、サイト上のユーザー体験を分析・改善アクションを考案するためにデータをあつかっています。
ユーザーの個人情報は取得しない等の配慮をした上で、「サイトの健康診断」をするためのデータを蓄積することがWebマーケティングでは重要ということですね。
ウェブサイトをより良くするために、どんなデータを記録・活用すればいいのか?
データを分析するための計測・可視化の重要性を(遊び心を込めて)ご説明してみたいと思い、ポケポケを楽しみながら記事を書いてみました。
突然ですが、ポケモン、好きですか?
1987年生まれの筆者は、小学生の頃にポケットモンスター赤・緑と出会いました。
当時は周りの誰もがゲームボーイに通信ケーブルを繋いで、エレブーとブーバーを交換したり、ゴーストをゲンガーに進化させたり、バトルに夢中になっていました。
コロコロコミックの特集はクラスのみんなが読んでいたし、トキワの森でピカチュウが出たと聞いたらオツキミ山を引き返して、クラスの中でだけ出回る攻略情報や裏技情報に夢中になっていたブームがありました。
布団をかぶって、親に隠れて夜に少しだけヒトカゲのレベルを上げたなんてことがありました。
大人になっても、楽しく思い出すことができるポケモンとの思い出が沢山ありますね。
そんなわけで、私は今でもポケモンが好きです。
この記事を読んでくれている方はどうでしょうか。ポケモン、好きですか?
この記事は「データを適切にあつかうことの大切さ」と「ポケポケ楽しいよ!」というメッセージを伝えたいなぁと思って書いたものです。ITやデータにあまり興味がない方も、楽しんで読んでもらえると嬉しいです。それでは、どうぞ。
ポケポケのデータを記録してみることにした
さて、ポケポケというゲームアプリは、カードの収集や交換、バトルなどさまざまな遊び方ができるそうです。
楽しみ方は人それぞれですので、今回私が取り組んだ「戦績の記録をつけて、データで振り返る」といった取り組みをするバトル脳な思想を押し付ける意図はまったくありません。
実際に、2024年11月時点ではユーザー同士で対戦する「バトル」の対戦履歴がゲーム内で表示されることはありません。
初心者からすると、
「自分のやり方は適切なのか?」
「もっと上手に、強くなるにはどうすればいいのか?」
と考えるのは楽しいのですが「何をもって良し悪しを判断すればいいのか」がわかりませんでした(まぁそんな悩みも楽しいんですが)。
というわけで、今回は「カードゲーム初心者が、対戦をもっと楽しむために戦績を記録しながら遊んでみた」といった1つのケースとして読んでもらえると嬉しいです。
カードゲームは詳しくないけど、記録をつけながら遊んで、記録を振り返って、次に活かしてみようぜという話ですね。レポートはこまめに、というのはポケモントレーナーの基本です。
【本題に入るので主題歌を】
ポケモンのOP曲、懐かしい~。BGMにどうぞ。
どんなデータを記録すれば、強くなるための分析ができるのか考えてみた
ポケポケのバトルについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
バトルしよう!| 『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』公式サイト
20枚1組の「デッキ」を作り、相手のポケモンを倒して3ポイント先取したら勝ち、というルールのカードゲーム…という概要ですね。
現状は「ミュウツーEX2枚×ラルトス(サーナイト)2枚×通常ミュウツー1枚」という、ポケポケ関連のYouTubeを参考に組んでみたデッキで勝率が70%でした(ひとまず10戦して7勝した、という少ないデータを根拠にした参考値)。
初心者でもそこそこ勝てて楽しいのですが、もう少し壁役になってくれるポケモンを増やしたほうが安定して勝てる気がする。想像力が足りないよ。という状態でした。
そんなわけで、課題感や仮説を検証するためのデータを記録します。
「自分のデッキの勝率を上げる」という目標を達成するために、どんなデータを計測・分析するか考えてみます。
僕は目的や目標を達成するためのデータ収集・分析をする際に「DMAIC」というプロセスの取り組み方を意識しています。
いきなり細かく決めていくのは大変なので
- 課題解決できそうなデッキを2種類作成し、それぞれの勝敗を記録する
- 先攻・後攻ごとに25戦ずつバトルをした勝敗を記録する
- 対戦相手のデッキ構成ごとの勝敗を記録する
- 負けた試合の内的要因(自分の問題)と外的要因(相手側の優れた決め手)を記録する
- 山札から最初に引くカード(手札)が有利な戦局を展開できるか記録する
この5つを記録することにしました。
既存のデッキの課題を解決できそうなテストデッキを2種類作成し、対戦結果を集計・可視化することで傾向を把握します。
テスト実施により、改善案となる最終デッキを作成することをこのアクションのゴールと定義しました。
2種類のテストデッキ
盾3支援2:ミュウツーEX2枚×ラルトス2枚×通常ミュウツー2枚×ガルーラ
- 攻撃して相手を倒すミュウツーEXの準備が整うまで前線で耐える、「盾」を3枚
- 連続で火力高い技を出すための、「支援」を2枚(セット)
- ガルーラをバトルに出す展開からスタートしやすい
盾2支援1:ミュウツーEX2枚×ラルトス1枚×通常ミュウツー1枚×ガルーラ1枚
- 「盾」を2枚構成へ変更。その他のカードを引き当てる展開を早める
- 「支援」の起点となるラルトスを1枚構成へ変更。早い段階で進化したいが、ラルトスはバトルに選出したくない点を考慮
Google スプレッドシートに記録したデータをLooker Studioで取り込む
対戦データはAPIやBigQueryへのエクスポートができないため、あきらめてスプレッドシートにゴリゴリ記録していきます。
- 自分のデッキ構成2種類をまとめたシート
- 対戦No.ごとの勝敗をまとめたシート
- スターティングハンド(最初にランダムで配られる5枚)をまとめたシート
- 1ターンごとの行動内容をまとめたシート
の4つで記録していきます。
Google スプレッドシートにまとめたデータ
※1ターンごとの行動内容を記録するのがしんどすぎたため、バトルログの記録はあきらめることにしました。課金するからバトルログをエクスポートする機能ください。
完成したダッシュボードがこちら
【サマリー】
テストした下記のデッキごとに、先攻・後攻25戦ずつの勝敗をピボットテーブルで表示しました。
また、対戦相手のデッキ構成を5種に分類し、それぞれ先攻・後攻でどの程度の勝率だったのかをレーダーチャートで表示しています。
- 盾3支援2は後攻だと勝率が高いが、先攻の勝率が低い
- 盾2支援1は先攻・後攻どちらも安定して勝率が高い
- どちらのデッキも、後攻の勝率が高い
【自分のデッキ構成】
2種類のデッキ構成の詳細と、スターティングハンド(最初にランダムで配られる5枚)で引き当てる確率と、バトルに選出する確率をそれぞれ表示しました。
- 盾3支援2について
- 盾役のガルーラ・ミュウツーのバトル選出率が66.0%。盾を展開できればラルトスを惹かなくてもミュウツーEXの準備を整えてから勝ち切る展開を押し付けられる
- ラルトスをバトル選出後、壁役とスイッチしてターンを稼げるのでミュウツーEXの準備を整えやすい
- 一方、ミュウツーEXをバトル選出した場合、支援するラルトスの進化系統を引き当てづらく勝率が著しく低い
- 盾2支援1について
- ラルトスをバトル選出する展開が不利な対戦相手が多いため、進化系統は2枚ずつ導入するがラルトスは1枚だけに減らした
- ミュウツーEXをバトル選出した場合でも、盾役とのスイッチやラルトスの進化を展開しやすいようにガルーラを1枚減らしてレッドカードを採用した
- レッドカードの採用により、ミュウツーEXの準備や盾・支援の運用をするターン稼ぎがしやすくなった
【対戦デッキ構成×対戦数】
- 「相手の初選出」と「デッキ構成:サブ」を振り返ることで、1ターン目の対面時に予想できる展開と注意点が具体的に想起できるようになった
【敗北要因】
自分のデッキ2種類それぞれの敗北した対戦時の振り返りを表示しました。
- 敗北の内的要因:自分のデッキ構成やプレイイングの問題点
- 敗北の外的要因:相手のデッキ構成やプレイイングの良かった点
- どんな理由で敗北したのか、特定のデッキを相手にどのような負け筋があるのか具体的に振り返ることができた
【まとめに入るのでED曲を】
ポケモンのED曲、懐かしい~。BGMにどうぞ。
データを分析した結果まとめ
- 盾3の構成は不利な展開を生みやすいので不採用
- スイッチコストが重いガルーラ2体採用だとナツメに弱い
- ミュウツーEX始動で、支援役のラルトスの進化が間に合わない
- そもそもミュウツーEX引けないときがある
- ガルーラを追加した盾2の構成は有利な展開を生みやすいので採用
- ミュウツー1枚に加え、盾役のガルーラが1枚選択肢にあると有利な展開を作れるシーンが多数あり勝率が安定した
- 倒されても1ポイントしか取られない盾が2枚ある為、ミュウツーEXとラルトスの準備を整える余裕が作れるシーンが多かった
- 盾役がバトルと後衛どちらにもいる状態だと、控えているミュウツーEXとラルトスをカバーできるのでナツメが怖くない
- 有利な展開をつくるナツメは必須だが、1枚で良い
- 決定打を叩き込む最終局面に1枚手元にあれば十分なシーンが多かった
- レッドカードがあると、序盤から中盤のミュウツーEX準備期間を延長しやすい
- 相手の場に進化前のポケモンが出た次のターンや、ハンドで抱えている枚数が多い場合に特に有効
- ラルトスまじむずかしい
- 初手でバトルには選出したくない
- でも早い段階で1枚場に出して、さっさと進化させたい
- デッキに組むなら2枚の方が結局安定すると暫定的に判断
- 相手が先攻で初手でカスミでエネルギー13個つけるような事故も、ポケポケの楽しみの一つだと笑って立ち向かうと面白い
さいごに
分析をしたら結果をまとめ、最後にネクストアクションを提示して施策を推進していくのが大事です。
今回のデータ収集・可視化・分析をした結果をもとに新しいデッキを作成して、50戦して勝率を上げられれば最高なのですが…時間が足りず間に合わなかったので、現在のデッキ構成を最後に共有します。
ポケモンカードに詳しい人ならもっと違った構成のデッキになるかもしれませんが、自分であれこれ試していくのが楽しいので温かい目で見てもらえればと…。
というわけで、「データを適切にあつかうことの大切さ」と「ポケポケ楽しいよ!」というメッセージを込めた記事でした。
ポケポケというアプリの楽しみ方の一つとして、データの記録・活用の一例として、ご参考までに。
ポケモンという素敵なゲームを届け続けてくれる開発者の方々に改めて感謝いたします。
アドベントカレンダー、明日はラーメン大好き江越さんの入社エントリです!お楽しみに。