こんにちは。株式会社JADEの郡山です。
2023年7月からいよいよ従来のバージョンのGoogleアナリティクス【ユニバーサルアナリティクス】が計測を停止します。GA4への完全移行を目前に控えたタイミングですが、移行の準備はいかがでしょうか?
JADEでは、GA4に関するご質問に回答させて頂く「#GA4リアルタイムQA」というイベントを開催しています。6/29(木)にはその第2回が開催予定ですので、ご興味のある方はぜひお越しくださいませ。
事前のご質問も受け付けております。
今回はいくつかすでに頂いている、ご質問をピックアップして、私から回答させて頂きます。
- どんな質問が寄せられているのか?
- どんな回答をもらえるのか?
といったイメージを掴むための参考になれば幸いです。
私達はGA4初級者の方にもわかりやすい回答を心がけてお伝えしていければと考えています。
ぜひ、この機会に#GA4リアルタイムQAに遊びにきてください!
【事前質問1】デフォルトチャネルグループでUnassignedになっているのを、把握できるようにするにはどうしたらよいでしょうか?
回答
GA4では、ユーザーがウェブサイトを訪問した参照元情報をGoogle独自の定義でグループ化した「チャネル」という粒度のディメンションを利用することができます。
- 最初のユーザーのデフォルト チャネル グループ
- セッションのデフォルト チャネル グループ
- デフォルト チャネル グループ
このようなディメンションです。
参考:[GA4] デフォルト チャネル グループ - アナリティクス ヘルプ
チャネルには、「unassigned」と分類されるパターンがあります。
これは、公式のヘルプページには【イベントデータに一致するその他のチャネルルールがない場合に使用される値】という説明が記載されています。
「unassigned」は、判別ができないセッションであることが多いです。
検証ベースですが、 セカンダリディメンションで「セッションの参照元/メディア」等をセットすると、一部判別できるケースが存在します。
- (direct) / (none)と判定された【ノーリファラー】
- 空白行になってしまう【判定できないケース】
- dlvr.itなどの【ブログのRSSフィード】
- Bitlyなどの【URL短縮ツール】
- その他【アプリやQRコード経由セッションにUTMパラメータを付与し、どのチャネルにも分類されない独自の定義をしているケース】
このようなケースを確認しています。
残念ですが、「unassigned」に分類されたチャネルの内訳を追うのは難しいと感じています。簡易的な確認手段として、上記の検証方法をご参考頂ければ幸いです。
【事前質問2】API割り当て制限を20万トークンからさらに拡張する場合、どの程度の料金が発生するのか?目安などありますでしょうか?
回答
KPIを定期的に評価するダッシュボードをGA4でどのように作れば良いか、悩まれる方は多いかと思います。
GA4管理画面では、
- 標準レポート
- 探索レポート
- 広告レポート
の3種類のレポートが主に利用できますが、
この他にも【Google Analytics Data API】という、Google社公式のAPIを利用して集計するアプローチも候補に上がるかと思います。
APIを使って開発した集計環境や、スプレッドシートでアドオンやGASを経由してAPIによる自動集計レポートを作成したいというケースで利用されるものですね。
UAでも【Reporting API v4】でスプレッドシートのアドオンを使った自動集計レポートの構築が盛んに行われていました。
参考:Analytics Data API の概要 | Google Analytics Data API | Google for Developers
このData APIは無償版のGA4プロパティと、有償版(GA4 360)プロパティで利用できる上限が異なります。
引用:割り当て | Google Analytics Data API | Google for Developers
ご質問者の方が気にされていたのは、
【無償版GA4プロパティがAPIで集計することができる「1日あたりの上限」が20万トークンである】という制限についてですね。
トークンとは、「Google Analytics Data API を使って集計できるデータのボリューム」だと捉えて頂ければ大丈夫です。
Googleアナリティクスを利用する世界中のユーザーは、 APIを使えばGA4管理画面ではない環境(スプレッドシートなど)でも、無料でデータを取得するリクエストを投げることができるわけです。 無償版GA4プロパティの方が有償版GA4プロパティよりも取得ボリュームに制限があるという仕組みになっています。
参考:Google Analytics Data API のクォータ システムのクォータ システム
リクエストできるデータ量(トークン)の上限を増やしたい場合は、無償版GA4プロパティを有償版にアップグレードするという手段があります。
前述の通り、有償版のほうが圧倒的に利用できるトークン量が多いです。
無償版プロパティを利用したまま、APIでリクエストできるトークンを増やすためのアップグレードプランなどは用意されていません。(2023年6月現在)
有償版のGA4プロパティの料金体系は、
- 月間2,500万イベントまでの固定基本料金
- 超過したイベント数に応じた課金テーブルがあり、月ごとの超過分に応じて課金
という仕組みなので、計測しているGA4プロパティのイベント数を確認し、検討すると良いかと思います。
参考:料金と利用状況を確認する - Google マーケティング プラットフォーム ヘルプ
また、ダッシュボード作成やアドホックな分析をAPIによる集計で対応するのではなく、 BigQueryへGA4のデータをエクスポートするという選択肢も検討する価値があります。
BigQueryも有償のツールではありますが、 こちらを利用すればすべてのイベントデータをローデータで保管・活用できる環境を整えることが可能です。
JADEでは、BigQueryの活用を支援する様々なサポートをすることができます。
もしご興味があれば、ぜひお声掛けくださいませ。
GA4 (Google Analytics4) 導入・運用支援 - 株式会社JADE
GA4 / GSC 向け BigQuery 管理代行 - 株式会社JADE
#GA4リアルタイムQA、お待ちしています!
ここまでご覧頂きましてありがとうございます!
今回は事前に頂いた質問から2つ回答させて頂きましたが、いかがでしょうか?
実装方法や分析の仕方、ディメンションの見方など様々なご質問が寄せられています。今さら聞けないような初歩的なことや、ちょっとニッチなご相談など何でも大歓迎です!
改めて、GA4について向き合いたい。学びたいという方々のお役に立てれば幸いです。ぜひ、今後ともよろしくお願い致します。