「#GA4リアルタイムQA vol.5」時間内で答えきれない事前質問を記事で先取り解説します

GA4リアルタイムQAに寄せられた事前質問から、経路探索でのイベント数の解釈、BigQueryの活用法、クリック計測の方法など、現場で困りがちな5つの質問への回答をまとめました。GA4リアルタイムQA vol.5の事前事後学習にご活用ください。

明日11/28開催の「#GA4リアルタイムQA vol.5」では、おかげさまでたくさんの事前質問をいただいております。ありがとうございます!

【11/28(木)開催】#GA4リアルタイムQA vol.5 ~広告・SEO・サイト改善に取り組むプロが、GA4の質問何でも答えます! - ブログ - 株式会社JADE

スタッフで嬉しい悲鳴をあげながら協議した結果「すべての事前質問にはウェビナー中での回答が時間的に難しいかも」となりまして、まず一部をこちらのブログで回答いたします!

残りの質問については、明日ウェビナーで詳しくご説明させていただければと思います。追加質問出た場合はぜひリアルタイムでご質問いただければ幸いです!

 

👇明日のリアルタイムQAはこちらです!

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質問1:経路探索の流入元合計が総数に届かないのはなぜ?

【質問】経路データ探索で終点からスタートして青い縦棒が1000イベントと示されています。

終点スタートなので「流入元」として枝が集まってくる感じになっていますが、合計すると全く1000イベントになりませんでした。

イベントだから重複カウントしているから?と思ったのですがアクティブユーザーに切り替えても流入元の合計が1000に3~4割?ほど足りませんでした。これはなぜでしょうか?

【回答】終点のページで発生したイベントと、それより以前のステップのイベントの数は特に一致するものではありません

アクティブユーザーについても同様です。

終点として「ページパスとスクリーンクラス」をセットしたノードを例にご説明します。

まず、終点のページAで発生したイベント1,000件とは、対象ページで発生したイベントすべてが対象になっています。
page_viewやsession_startなど、複数イベントがページAで発生する場合、「ステップ-1」などの直前にイベントが記録されたステップのノードのイベント数を合算しても特に一致するものではありません。

直前に閲覧していたページ群のイベント数の合計が1,000件に満たない場合、ページAで発生したイベントが単純に多かったというケースがまず考えられます。

経路データ探索の集計対象は、集計するユーザーのすべてのセッションを対象にしているものであり、ユーザー単位の集計には推定値などを含むさまざまな集計処理があることも考えると、参考値として見るのが適切です。

ページX→ページA
ページY→ページA といった経路のユーザーの合算よりも
ページAからセッションが開始されたユーザーの方が多いケースがわかりやすいと思います。

 

質問2:会員登録の所要時間が流入経路で大きく違う

【質問】ファネルデータ探索に次のアクションまでの平均時間が出せて驚きました。

会員登録のステップを検証したところ登録完了までに広告経由と自然検索経由とで比較すると、何十時間もの差がでておりました。

このような事はよくあることでしょうか?

また「何十時間もかかっているのだから◯◯すべき」という雰囲気が出ているのですが、改善施策の起点とするのは危険そうでしょうか?

【回答】割とよくあるケースだと思います

会員登録や資料請求のフォームに到達した後、速やかに登録・申し込み完了ページまで進んでくれるケースの方が稀です。

フォームから別ページに一旦戻って、検討行動を再開したり、一度ブラウザを閉じて、後日気持ちが固まってからブラウザのタブを開いて登録完了に至るなど、さまざまなユーザー行動が考えられます。

「何十時間もかかっているのだから◯◯すべき」とすぐに判断するのは、少し性急だと思います。

  • フォームを閲覧したがサイトを離脱した
  • フォームを閲覧したが何十時間もかけて会員登録をした

このようなユーザーの再訪問率や、フォーム閲覧後にどのページに流入しているのかを確認するといった傾向を把握してからネクストアクションを考えてみてはいかがでしょうか。

例)フォーム入力内容の一時保存、ブックマーク、フォームのURLは必ず別タブで開かせるようにしてサイト内の回遊を継続しやすくするなど

 

質問3:複数ページの経路探索をまとめて見るには?

【質問】指定した複数のページの集計を一つの探索レポートで見ることができますか

【回答】探索レポートの自由形式で、1つのタブ内で複数のページの集計をすることは可能です
フィルタ機能でページ ロケーションなどのURLを「含む」「正規表現に一致」などの条件で絞り込むのがもっとも簡単な方法です。

少し高度な集計方法としては、イベントセグメントで対象ページごとのイベントを抽出するものを複数作成すれば、複数のフィルタ機能をセグメントで代替するような集計も可能です。

そのようなアプローチが難しい場合は、別タブを追加して集計を分割するのが簡単だと思います。

 

質問4:社内でBigQueryの活用が進まない...どう説得する?

【悩み】質問というか悩みなのですが、UAからGA4に変わってからは操作が分からないからと積極的に触る人が少なくなり、そのような状態なのでBigQueryにも興味を示してくれる方がほぼいない状況です。

色々なデータが正確に取得できると説明しても、「面倒だから」で一蹴されてしまうのが悩みです。皆様ならばどのように説明されますか?(「Amethystを使え!」の一択かもしれませんが(笑))

【回答】わかりみが深いお話ですね。

で、終わらせるのは忍びないので少し私見を述べますと

  • 自社のデータが、KPIがちゃんと把握できないとマーケ施策は勘で取り組むしかなくなります
  • いきなりBigQueryのような高度な環境は目指さなくていいので、基本的な仕組みと用語は一緒に覚えていきましょう
  • まずはKPIをGA4管理画面でモニタリングすることができるところをゴールに、自分たちのGA4ちょっとずつ使っていきましょう

大体このようなお話をします。

GA4の仕組み全部に詳しくなる必要はないけど、自分のサイトの健康診断はしておきたいですよね。

 

質問5:クリック数が実際より少なく見える...正確な計測方法は?

【質問】<a href= で設定のクリック数を計測する方法を教えてください。

現在はid= を設定しlink_idのイベントを使用しています。結果のクリック数が実際より少ないように感じます。GA4でカウントされるクリック数の概念も教えてください。

【回答】計測しているドメインから別のドメインへ離脱するリンクのクリックは、拡張計測機能の「click」イベントで計測できます

同ドメイン別ページへ回遊するURLのリンクや、サブドメインやクロスドメインなど横断計測しているドメインはカスタムイベントを実装すれば計測できます。

カスタムイベントを実装する場合は、GTMでイベントタグを作成するかソースコードのaタグの箇所ににカスタムイベント計測用のタグを実装する必要があります。

 

※補足:2024/11/27時点で確認できたGA4不具合による影響も

2024/11/15 ~ 2024/11/27 の期間では、「click」イベントで一部のリンククリックが計測できてない事象が確認されています。

  • javascript:
  • tel:

このような、ウェブサイトのURLではない遷移先のリンククリックのイベントがGA4の各レポートでは表示できないという事象を複数プロパティで確認できました。

 

質問6:外部ニュースサイトからの流入数を正確に計測するには?

【質問】SmartNewsから自社サイトに飛んだ数をカウントできていないように思います。

SmartNews上で閲覧された数がGA4で計測されているようです。自社サイトの閲覧数をカウントする方法はありますか?

【回答】さまざまな要因でセッションの参照元が判定できないケースが考えられるため、参照元のサイトから自サイトへ遷移するリンクのURL末尾にはUTMパラメータをセットすることをおすすめします。

アプリ経由のトラフィックや、リダイレクトの処理が発生する等の遷移時の仕様、ユーザー環境の設定(アドブロッカーなど)、このような要因が複数考えられます。

 


以上です!

事前お答え分はここまでですが、明日のウェビナーではいただいた残りの質問に答えて参りますのでどうぞご視聴ください。

一例ですが「GA4セグメントの期間設定」や「GA4と広告連携で何ができるか」といったご質問にお答えします!

 

では、明日のリアルタイムQAでお待ちしております!