こんにちは。運営堂の森野です。
愛知と徳島の二拠点生活をしながら、中小企業のWeb運用をお手伝いしているフリーランス18年目です。
「インターネットを良くする会社」って聞くと回線事業者、消費者団体、セキュリティ関連企業、などなどが浮かびます。さらに「自然なグロースとあるべきインテグリティをコンセプトに、ウェブサービス向けのコンサルティングなどの事業を展開しています」と聞くとよくわからないネット広告代理店のイメージがします。
個人的にそんなイメージがしてしまうJADEさんはSEOやアクセス解析の色が強く、Web広告運用もしているらしいのですが、世の中にはあまり伝わっていません。
実際に広告運用をしているのか? 運用しているとしたらどのようなものなのか?詳しく聞いてきました。
発信者が少ないのとWebサイトで目立ってないから伝わってないかも
今日はJADEさんが本当に広告やっているのか? ということを聞きに来ました。外から見ていると、JADEさんってコンテンツマーケティングが得意な伊東さんがいて、元Googleの長山さんがいてSEO色が強いんですよね。さらに、GA4に詳しい村山さんや郡山さんがいて、アクセス解析色も強くって広告を運用しているイメージがないんですけど、実際に広告運用をしているんですか?
実はやってるんですよ。
やってるんですか!それは最初からずっと。
実は創業時からやってますね。
JADEさんのブログ見ると…実は創業当初から小西さんが広告の記事を書いてますね。しかも、はてブ48という記事もある。
そうなんですよ。実は書いてます。
良い記事ですし、広告の記事もコンスタントに書いているのに、なんでこんなにイメージがないのでしょうかね。何か小西さん的には身に覚えとか心当たりありますか?
何でですかね…。僕が思うには、JADEから情報発信をしている人が有名かつとがっていて、そんな人が多くいるからでしょうか。この人たちに隠れちゃう。
確かにとがった人が多いですよね。怖いと言われることもありますが(笑)。
他にも理由があって、SEOに関しては正しい情報発信をできているメディアや企業がそんなに多くはないと思っていて、その中でJADEは目立ちやすいのはあるかなと思っています。
SEOはアレな記事がたくさん出てきますよね。
広告に関しては、良い情報発信できているところが他にたくさんあるので、埋もれがちっていうのはあるかなと。
僕自身はブログを何回か書いて、他では書かれてないようなことも書いていますし、結構PV取ったりもしてるんですけど、数としてはめちゃくちゃ劣っているので、存在感は出ないかなと思ってます。
広告だとA社とかK社とかUというサイトとか、良い記事をたくさん書いているところがありますよね。小西さんが書かれるブログの内容ってそれらと違っていて、現場の人が作業するときに使う記事ではなくて、ちょっと心構え的なものが中心です。
何か新しい機能が出て、これの使い方はこうだよ!という記事は飽きちゃった感じですか。
飽きているというよりは、書いているところがいっぱいあるので、僕が書いても意味がないというのと、設定方法とか管理画面の使い方は、公式ヘルプをめちゃめちゃ読むべきだと思ってるんです。だから、第三者が書くブログって必要だろうか?とは思ってます。
出た、ヘルプ読め。
公式もわかりにくいの多いですし中には間違っているのもありますし、第三者ブログが無価値ではないんですけど、そこまでたくさんの会社がやらなくてもいいのにと思ってます。
なるほど。毎日情報収集していても、ここが書いたから真似して書いたんでしょ?という記事をよく見かけますからね。小西さん以外に書く人がいないっていうのは、運用者の方が少ないからそうなるんですか?
人数は少ないのもありますし、業務中は忙しいので、あんまり書かないですよね。
そこはいろんなコンテンツマーケティング本に書かれているように制度化して…まあいいか。
JADEさんのWebサイトを見ると広告運用やってますって目立つようになってないですよね。多くの広告運用会社ってGoogle 広告・Yahoo!広告・Meta広告、いろいろやりますってドカンと書いてあるんですけど。
よく読むと書いてある(笑)。サービスページは、わかりにくいなっていう課題を感じてはおります。スミマセン。
えーと、あ、書いてありますね。対応可能な広告プラットフォームにいろいろと。
取り組みの概要
プランニング | 何を目指すか:Web広告の役割、目的の策定 何を成功とするか:目標の策定 誰に対してどうアプローチするか:施策の考案 |
---|---|
運用 | 広告アカウントの準備、計測の実装 広告とターゲティングの内容の作成、設定、入稿 予算、入札管理 結果の把握、分析、次の施策の考案 など |
対応可能な広告プラットフォーム | Google 広告 Yahoo!広告 X広告 Meta広告 LINE広告 Criteo |
活用するツール | Google アナリティクス(GA4) Google タグ マネージャー Looker Studio BigQuery |
その他、プランにより | 広告クリック後のユーザー行動の分析 ランディングページの改善提案 Webサイトの改善提案 |
はい、広告プラットフォームは、Google、Yahoo!、Meta、X、LINE、Criteoに対応できますと書いてあるんですけど、目立ってない感じかなと思います。
他の会社の場合は広告運用がメインだけど、JADEさんはメインではないから扱いは小さくなっちゃいますよね。
メニューの中にWeb広告の運用代行やコンサルティングをやってますと書いてあるので、おそらく認識していただいているはずなんですけど、サービスページにたどり着く人がそんなに多くないんじゃないかなっていうふうには思ってます。
会社のポリシーなんですか?運用会社に見せたくないみたいな。
別にないです。コンサルティングメニューのうちの一つなだけで、目立ってないだけかなと。
仕事の流れを聞いてみたらちゃんとしていました
そこは改善してください(笑)
実際に広告運用するとなったときの話に移りますね。一般的な運用代行の会社って、営業さんが仕事を取ってきて、運用する人と話をして進めるイメージなんですけど、JADEさんはどんな流れでなんでしょうか?
ほとんどの場合、新規のお客様はお問い合わせが来て、お話して契約に至るのが多いですね。広告の仕事に限らずですが。
もしくはSEOの仕事と解析の仕事をしている中で、広告もお願いできますか?と既存のお客様からの依頼があるパターンのどちらかですかね。アウトバウンドは今のところないです。
依頼が来た時にはどういった対応をされるんです?広告プランナーみたいな人が出てきて広告やります!頑張ります!みたいな感じなのか、もうちょっと具体的にキャンペーンの構成から考えるのか、まったく違うとこから入るのか。
最近はそういった頑張る系の会社は減ったと思いますけどね(笑)。いやいるかな?
広告に関しては僕が対応して、現状はどういう広告配信をされているか、広告に限らずどういった売り方をしているか、Webサイトをどう活用しているか、Webプロモーションはどのようなことをしているのか話を聞いていきます。広告では何を担うべきなのか、広告で得るべき成果とは何なのかということも話しますね。
広告からではなくて、Webサイト全体の状況把握と広告に期待することのヒアリングからですね。
明確に要望や困っていることがある場合もありまして、月間でこれぐらいの広告費で配信しています、コンバージョンはこれだけです、足りないです。というパターンですね。こうなってくると戦略的なことよりも戦術ベースで具体的にどこに課題がありそうかをヒアリングすることになります。
この業界としてはちょっとクリック単価が高すぎますねとか、コンバージョン率ももうちょっと高くならないと苦しそうですね、という会話をします。コンバージョン率を上げるにはどうするか、CPCを下げるにはどうするのか、クリックがそもそも足りないなら増やす、あるいはターゲットリーチを増やさないといけないです、という、ピンポイントな課題を見つけて、何をするべきかっていうのをご提案をしてます。
目的があって、そこから順番に広告のどこに課題があって、どう直してっていうのをやっていくパターンもあると。
時には、その事業は広告にお金をかけるべきでもないというご提案をすることもあります。弊社の場合は、広告もできるし、Webサイトを作るかサイトリニューアルするかの話もできますし、SEOで集客するという提案もできるので、広告に固執して提案する必要がないんです。本当にお客様にとって何をすればいいのかを考えてます。
解決手段が広告だけではないのは強いです。何でもかんでも広告で解決しようとすると無駄にお金が出ていくときもありますから。
もう一つ付け加えると、ランディングページの良さが広告ランクにも影響して、コンバージョン率が変わるのは当然ですがそれ以前にクリック単価も変わりますし、広告オークションの勝率も変わります。なので、どうしたらページが良くなるか、どうしたらそのユーザー行動が良くなるかを踏まえて提案することも多いです。Web広告の課題としてランディングページが良くないということはよくある話ですから。
一般的にランディングページは1枚ペラで完結するイメージだと思うんですけど、そういうことではなくて、広告のリンク先となるページがランディングページです。Webサイトのトップページもありますし、カテゴリページもあるし、商品詳細ページもあります。
弊社はランディングページを解析をして、ユーザー行動分析して、ページをどう改善するかという話もできるのが強みですね。
制作の領域まで提案できる運用代行会社って少ないので、これはかなりの強みですね。こうなってくるとWebサイトで「広告やります!」って書いちゃう方が違和感があります。
ネット広告市場において、課題として大きくなっているのがクリック単価が高い、インプレッションシェアが取れないというものです。10~20年前はうちしか出してません、みたいなキーワードがあったんですけど、今は広告主がもう無限にいるから、そんなものはないです。狭い配信枠でいかに勝てるかになっているので、札束持ってるとこが勝ちやすいです。広告テキストを頑張ってクリック率を上げるっていうのはできるんですが、それだけではさすがに限界があると。
もはや広告管理画面できることじゃなくて、Webサイト全体で予算をどう使って、どう効果を出すという話なんですね。その結果、広告をやるんだったらこうしましょう、となると。ただ、広告を依頼してきたクライアントにちゃんと理解してもらえるのかな?という疑問があります。相手は広告をどうにかしたいので。
もちろん広告の相談をされているので、この悩みに対してお答えするのが最初です。その上で、改めて集客全体どうするかを一緒に考えて、SEOなりランディングページなりを見直していきましょうという話をします。どうしても広告となったときに、こちらから、それでは成果出ないと判断したとお断りすることもあります。
運用型の広告って乗り換えが多いですよね。そうすると広告でやれることもいっぱいあるでしょうから、それやりながらサイトの方もやっていくみたいな順番ですか?
正直なところ、Webサイトやプロダクトのことまで話させてもらえなければ、他の業者さんとの違いが出づらくなります。弊社でやった方が良くなるかもしれないけど、ちゃんと改善することを考えるとサイトの提案はしますね。
なるほどね。もうサイトまでいじらないと効果が出しづらいというか、差が付けづらい感じですか。
広告運用のフレームワークが確立されていた
そうですね。差はつけづらいですね。管理画面でできることをまだ全然やってないみたいなケースもあるので、それはそれで管理画面でやることを頑張るんですけど…。
弊社で考えたフレームワークにTCBD、VCLAっていうフレームワークがありまして、TCBDは設定の話でVCLAは結果の話です。
某エステ会社が思い浮かびますね。
(無視して)VCLAはまず、誰に広告を見せて、どうクリックをしてもらって、ランディングページでどういう体験をしてもらうか、どうゴールに進んでもらうかという、四つの段階に分けて考えます。広告の領域であるVが良くなりました、Cが良くなりました、そうするとどうやっても次はLですとなる。取り掛かり始める段階でそこまで視野に入れてやります。
TCBD、VCLAに関してはリンク先を見ていただくとして…。
ここまで考えるとなると時間がかかりそうなんですが、プランニングにはどれぐらい時間がかかりますか?
プランニングに関しては、やりながら走るパターンと、ちゃんとやってから走るという二つのやり方があります。ちゃんとやってから走るとなると、1ヶ月ぐらいは欲しいですよね。
やっぱりそうですよね。チェックすることと改善することが多くなりますからね。やりながらというのは、既存の広告アカウント運用して、そっちはそっちでやりながら、サイトの改善も何かプランニングしていくっていうようなイメージ?
走りながらやるとなると、大きな問題がなければこれまでの設定を調整するか、明らかな顕在層のキーワードのような、ここはもう絶対にやるよねという部分をどれだけ広げていけるかを考えます。ケースバイケースではあるんですけど。
お話を伺ってると、広告運用って感じよりも。なんかコンサルティングというか。Webマーケティング全般をやるっていうイメージに近いですね。
そうですね、どっちかというとWebマーケティング全般の中での広告はどうあるべきかっていうのを考えてやりますね。
もちろん、広告だけで90%ぐらいコンバージョン取っている場合は、広告しかないとなりがちなんですが、広告に依存せずとも集客できるのかはお客様にとって重要なはずです。逆に自然検索で9割取っている場合も健康的ではないと思うんですよね。
別の手段は何があるだろうということに関しては、常に考えながら取り組みますね。
手数料ビジネスじゃなくて月額費用のコンサルティングビジネスだった
サイト全体で集客のバランス、売上のバランス、予算のバランスを考えてやっていくと。そして、そこまで見られる人も揃ってるしということですね。
となると気になるのが費用なんですが、コンサルとなると固定の金額のイメージがありますし、運用型広告の手数料って2割のところが多いのですが、JADEさんはどうなっているんですか?
2割のところは多いですよね。マージン制を要望されればそれで進めることはあるんですけどやりづらいです。
弊社としては、こちらがどれだけの価値を提供できたかで対価を得たい想いがあるんですけど、広告費を増やしたら利益になると価値と全く関係ない話になっちゃいますよね。提供できる価値と広告費はイコールではないですし必ずしも比例するわけではないです。
だから、コンサルフィーとして広告費に連動しない形で、これだけのことするので月額でこれぐらいくださいとご提案をしています。
月額の費用でこういったことをやりますということですね。この場合によくあるのがレポートのような成果物を出すというパターンなんですが、このあたりはどうですか?実行ベースなのか、レポートなどの成果物なのか。
レポートは出しますがレポート自体に価値があるわけではなくて、考える・手を動かす・検証する・次の施策を実行するという一連の流れに自然とレポートが入り込んでくるイメージですね。これはクライアントにとっても必要なことですし、我々のためにもなるので。
月で締めて翌月の月初ぐらいにレポートが出来ました!って持っていくって感じではないと。プラン通りやれているかどうかのチェック、良くなかったからこうしましょうとか、いわゆるPDCAを回す感じですね。
ほとんどの場合月次で締めはしますし、先月こういう結果だったという振り返りはやるんですけど、それが一番重要というわけではないですね。
例えばこういうターゲットがいます、このターゲットにリーチしたいです、リーチしました、結果どうなりますというのを、一つ一つ実行して振り返ります。
1ヶ月待つ意味もないので、2週間やってみてどうだったとか、いろんなスパンでの結果をタイムリーに報告していますね。
それに応じて打ち合わせも随時行うと。
そうですね。打ち合わせもそうですけど、どちらかというと常日ごろの情報共有を心がけてるところはありますね。いくつかのパターンでLooker Studioでレポートを構築して、毎日数字が反映される。お客様はそこを見たら昨日までの結果がわかる。我々が振り返ったこともNotionに書いておいて、それも共有して見てもらうと、こちらの動きも共有されますよね。
この動きだと、クライアントも広告代理店に頼むってイメージだと全然違ってしまいますよね。CPA下げろとか、もっと取れとか、そういう人とは相性悪そうな気がします。
そうですね、しかしCV数を上げることとCPAを下げることはもちろん大事ですし、目指すべきものではあります。ただしそこにばかり目が行き過ぎると、結果的にCV数を上げてCPAを下げる動きが取りづらくなりますね。
JADEさんはクライアントの状況に合わせて柔軟に対応してくれる
その中で、相性がいいクライアントさんというのは、チェックして検証していくところで、相性が悪いのは、そんなのどうでもいいから結果だけ出してっていうところになりますか?
結果だけ出してという場合もやることがありますが、どうしても頭打ちになるので 、Webサイトをどうしていこうかっていう話になります。サイトを勝手に変えていいっていうことはないので、どこを変えていこうという話し合いをしないといけないんですよね。
この話し合いができるかできないかは、JADEらしい仕事になるかならないかに影響しますし、これができればJADEに依頼してもらう意義があると思います。
JADEさんのクライアントさんは、長い付き合いのところが多そうなんですが、そこはどうです?
長いクライアントが多いですね。
簡単に何か乗り換えなさそうなイメージがありますよね。
3年近く続いているクライアントもありますし、10年ぐらいのクライアントもあります。あ、10年だとJADEの歴史を超えますが(笑)、JADE以前からもお付き合いいただいているお客様は多いですね。あとはインハウス化することもありますし、インハウス化した後でもう1回運用代行をお願いいただくパターンもあります。
インハウス化して、JADEさんからいろいろアドバイスしてやってみました。やったけどうまくいかないから戻ってくるとか、担当者さんがいなくなっちゃったから戻すとか。
事業のフェーズごとの人の問題が一番大きそうですね。事業のフェーズって変わるじゃないですか。お金をかけてグイグイ伸ばすときとか、ちょっと維持に入りますとか、一旦コストを思いっきり下げますとか、いろんな段階があると思うんですよね。
これらのフェーズごとにサポートをしたいので、一旦は金額を縮小することもありますし、自社内で運用できる方が増えたから一旦契約終了しましょうかということもあります。伸びきってるのに死守してお金だけもらい続けるっていうのは心苦しいですから。
伸びきっても維持に手がかかるので仕事もありますけど。
柔軟な対応をされているんですね。それが一番健全な関係性だと思います。しがみついても自己都合でしかないですから。
SEOでも広告でも一旦コストを抑えて維持状態にした後に、ここからまたがんがんやります!開発のリソースを用意しました!もう1回積極的にやりましょう!フィーを上げてください!と言っていただけることもあります。
インハウス化をするから広告運用担当者さんが入社されて、その方が運用できるよう引き継いで、問題なく運用できる状態にして契約が終了するときもあります。そんなケースでもその後、人が減ってしまったので契約再開したいとお話いただくこともあります。
担当ガチャの発生しづらい、成果も出せて個人のスキルも発揮できる体制
バリバリの代行しかやらないとか、インハウス支援をするとかという話ではなくて、あくまでクライアントありきだと。
ここまでの話だと、結果を出せるとかやれる前提の話に聞こえてくるんですけど、社内の方もできる人がそろっているんでしょうか?代理店などではこれは新人に任せるとか、これはエース級の人に任せるとか、人依存が激しいですよね。
実際に質問いただくこととして、担当者が変わったら激変しますよね?担当ガチャはありますか?というのがありますが、そんなことはないです。
弊社では、ベテランで手練れなメンバーから、最近始めましたという経験の浅いメンバーもいますが、できるだけ個人に依存しないようにしつつも、各々のスキルを発揮できるようにすることを目指しています。
コンサルティングは広告であろうとSEOであろうとなんであろうと、組織的に内容を担保しているので、スキルや経験に関係なく結果が出るんですよね。
もうちょっと詳しく教えてください。
このクライアントのプロモーションはどういう方向性で、どういう戦略でやるのかということを、コンサルティング事業部全体でレビューにかけています。その方向性でお客様のサポートするのはOKですNGですっていうのを評価するんですよね。
OKとなったら、戦略を立てたリーダーがその通りに進めていき、進行の管理もします。その他のメンバーとして一人以上の広告運用者がいるっていう感じですね。なのでSEOも広告も運用担当者だけの考えだけでは取り組みを進めません。
そもそもが個が中心で動いていなくて組織で動いているので、担当者ガチャも発生しようがないと。
運用者が退職したり休職したり、他の仕事をするようになって変更することはありますが、別のスタッフがアサインされたときに、ゼロからにはならないですし、大きく方向性が変わることもないです。なぜなら方向性、戦略ロードマップは変わらずに運用者が新しくなるだけですから。
広告運用者自身は最前線に立ってお客様とやり取りして、リーダーと議論しながら進めていますので、個性は活かされていますね。
仕組み化されていて、ノウハウもあり、皆さんのスキルもあるからうまく回ると。だから個人の依存度は高くなく担当ガチャもない。
そうですね、はい。
となると、あとは具体的にどうなっているかを知りたいのですが、事例は公開されてますか?
公開している話が、何もないんですよ!
ないんですか(笑)。
例えばBtoCに強いのか、BtoBに強いのか、通販に強いのか、規模的には大規模なのか、小規模なのかとか。言える範囲でどんな事例がありますか?
業種とか規模で傾向がなくて、BtoBのお客さんもいますし通販サイト単品も総合もありますし、美容商材、求人系などなど、いろいろやってきています。金額も広告予算で100万円ぐらいから億単位まで様々ですね。
事例があると実態がわかってきて、何かをやっている感が出るんですが、事例を出さないというポリシーでもあるんですか。
いや、営業を頑張らなさすぎてて、情報を全然出していないというだけで、今年こそ出さねば!となってます。なので、事例記事はいくつか今準備中です。
事例があればこんなインタビューしないでも一発でわかるので、早いところ出してくださいね(笑)。
今日はありがとうございました!
まだ話したいことがありまして!
スキルアップの仕組みは構築中
まだあるんですか。
コンサルティングに関してはさっき話した通りでチームとして取り組んでいるので、1人に依存しすぎるということはないんですが、個のレベルは上げる必要があって、今はそのあたりの強化をしています。
具体的には社内に様々な講義があったり、事例やノウハウ、ナレッジというドキュメントは作ってます。他のコンサルタントがどういうことやっているかを共有する場もあって、みんなが勉強し合う仕組みはできてきています。
JADEさんぐらいスペシャリストが多いとなるとナレッジの共有は必要だし、強味にもなりますし、スキルアップのためにJADEさんで働いてみたいという人も出てきますよね。
会社としてもナレッジを共有するだけではなくて、スキルアップしてもらいたいですし、それを評価につなげるような仕組みを作っていこうと思ってます。
広告運用に関してはスキルがどれだけあるかは見るんですけど、Webマーケティング戦略のスキル、検索クエリを理解するスキル、コミュニケーションスキルとか、広告に直接的には関わらないがスキルを習得しているかも見ています。
すべてのスキルがそろっているハイレベルな人もいますし、特定の戦略を実行するのに必要なスキルを持っている人もいます。スキルを構造化してちゃんとアサインできるので、スキルアップも評価も結果も連動する仕組みになっています。
例えば、ある戦略だとWebマーケティングのスキル3が必要、広告運用のスキルレベル5が必要、コミュニケーションレベルは2の人で良いというイメージでしょうか。完全にチームになっていて、その中で役割分担が決まっていて、そこで求められるスキルも決まっている。そのスキルが伸びれば個人の評価にも繋がっていくみたいな。
そうですね、そんなイメージです。役職としては高くなくても、このプロモーションにおいて必要なスキルをを持っているから、この部分をやってもらうっていうことですね。
このあたりの個人の評価やスキル習得をどうするのか?というのは、また今度改めて聞かせてください。
今度こそありがとうございました。
著者プロフィール
森野誠之(もりの・せいじ)
Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。Googleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト改善支援を中心に、Web制作会社と提携し分析から制作まで一貫してのサービスも開始。最新情報を押さえながら、地方かつ中小企業向けのノウハウをわかりやすく説明できる数少ない人物。平日毎日発行される、Webマーケティング関連情報をまとめたニュースレター(毎日堂)は、業界内でも愛読者の多い人気ニュースレターとなっている。名古屋と徳島の二拠点生活中。尊敬する人はゴルゴ13。