WEB広告運用者として転職するときに考えたこと

こんにちは、JADEでWEB広告運用をしている畑田と申します。

今回は、何かのタイミングで話題にあがりがちな「WEB広告運用者は、『事業会社』と『支援会社(代理店やコンサル)』どちらで広告運用をするのが良いか」について、私が転職活動時に考えていた、どちらで次のキャリアを積むべきか、そして今実際にJADEでどのように働いているかをまとめるような形で、私の考えを書きます。

まず最初に結論ですが、私は「事業会社」と「支援会社」どちらで広告運用をするのが良いかについては、この二つの選択肢はあまり重要ではなく、むしろ「どんな仕事がしたいか」、「将来どのような姿になりたいか」で考えるべきだと考えます。

「当たり前のことじゃないか!」と思われた方も多いかもしれませんが、この「一見当たり前に見えることだけど実は難しい」と感じることに同意いただける方は実は多いのではないでしょうか?

私も広告運用者として一社目を経験したのちに、次のキャリアを模索する中で、初めて「自分はこの先どうしたいのだろうか」について深く考えました。

前職から転職を考えたきっかけ

ごくごく簡単に私の経歴を紹介させてください。一社目は某メーカーの営業職でした。その後、「WEBの仕事がしたい!」との思いから、WEB業界へ転職。広告と出会い、3年半ほど経験を積みました。

更なる転職を考えたようになったのは、ある社内異動がきっかけでした。

入社当初、私はWEB広告は全くの素人でしたが手探りで色々調べては試し、失敗と成功を繰り返しながら徐々に経験を積む日々でした。運用額もそれなりに大きく、WEB組織もそれに呼応するように拡大していきました。

組織拡大に伴い新しい取り組みへの挑戦も始まる中で、私は新規事業へアサインされることとなりWEB広告業務を離れることとなったのです。

新規事業はもちろん新鮮でやりがいもあったのですが、日に日に「また広告運用の仕事したい!」の思いが沸々と湧き、押さえることが難しくなってきたのでした。

転職活動時に考えていたこと

転職活動を始めた際、正直最初は「広告運用ができて条件面が今と同じかそれ以上ならどこでもいいや」ぐらいに考えていました。

しかし、転職活動をしていく中でいろいろなことを考え始めます。

そもそも「事業会社」にいくべきか、「支援会社」にいくべきかも特に決めていなかったため、改めて自分が考える両方のメリット・デメリットをもとに転職の軸を考えてみました。

以下は自分の考えを整理するために作成したメモの一部になります。

自身の経験したもの以外は、知人に聞いたり、調べたりして得たものとなります。

事業会社

メリット

  • WEBマーケ全般、サービスの改善まで深く携わるチャンスがある
  • ユーザーの反応を直接感じつつ施策をおこなえる
  • 設計から実行までワンストップですすめられる

デメリット

  • WEB広告の予算を持っている会社は大きい会社だが、大きい会社に入ると代理店のコントロールが主な仕事になる可能性がある(自分の手で運用するではなくなる可能性がある)
  • WEB広告専属でない限り、あらゆる業務が発生し、WEB広告に腰を据えて取り組めないタイミングもある。
  • 社内で知見のあるメンバーがいないと、運用のノウハウやスキルは身につきにくい。

代理店

メリット

  • 広告運用に腰を据えてじっくり仕事ができる。
  • 様々な案件の運用を経験できる。

デメリット

  • 広告運用とその周辺領域のみが仕事範囲になる可能性が高い。
  • 案件数がたくさんありすぎて一つの案件に対してじっくり腰を据えて運用できない
  • 求人を見ていると、入稿やレポーティングなどが分業になっているところもある。

と色々書いてみたものの、今の会社での「事業を立ち上げること、成果の実感」の魅力は捨てきれず、「別の事業会社でのWEB広告運用の仕事を探す」という決断をしました。

加えて「自分よりもスキル・経験がある人と一緒に仕事ができる」という観点を新たに加えました。

さて、その結果…。

最終的にJADEに決めた理由

当初事業会社に絞って先述した3つの条件に合う会社を探して転職活動をしていましたが、理想に合う会社を探すのは困難を極めました。

最終的には事業会社に限定せず代理店でも条件に合う会社があれば受けることにしました。

その結果最終的に残ったのが、JADEとベンチャー寄りの事業会社でした。

2つの会社を当時比較したメモにはこのように書いてありました。

ベンチャー寄りの事業会社

  • WEBマーケティング全般に携われる(ポジ)
  • 専任の方がほぼ一人で業務されており、その方の部下的なポジションで働ける環境(ポジ)
  • 予算は小さい(ネガ)

JADE

  • SEOと広告の両軸であり、専門以外の業務も希望すれば関われるチャンスがある(ポジ)
  • 各分野の専門家が集まっており、さまざまな領域についてかなり高いレベルで仕事ができる(ポジ)
  • 支援側での運用となるため、どこまで事業会社目線で関われるのかは不安(ネガ)

その中で最終的にJADEに決めた理由は、どこまでWEBマーケティングに関わりたかったのかを改めて考えた結果、広く関わるよりもある程度領域を絞った中でのプロフェッショナルを目指したいと考えたからです。

当初は事業会社に絞って転職活動を進めておりましたが、前職での新規事業にアサインされた経験から、「WEB広告に関わりたい」という気持ちに対して会社の規模の変化などによりそれが叶わなくなったり、後から入ってきた人に渡して自分は違う仕事に携わる可能性を考え始めました。 将来的には「WEB事業を俯瞰的に見ていける立場で働きたい」という考えになる可能性はありますが、今の気持ちは「とにかくWEB広告運用を突き詰めていきたい」だったため、広く関わるよりもWEB広告やそれに関連する領域に絞ったプロフェッショナルを目指したいと考え最終的にJADEに決めました。

JADEで働いてみて感じたこと

さて、せっかくなのでJADEで働いてみて、「イメージ通りだったこと」「イメージとは異なっていたこと」についても書きたいと思います。

案件が多すぎて満足な広告運用ができないのではないか

そんなことはなかった。

JADEでは案件に関しては1人1社担当ではなく、チームで動いています。チーム内にはチームリーダー、広告の運用担当者、分析業務の担当者などで構成されます。

チームリーダーや経営陣が各人の仕事量をコントロールしているため、各々が得意な分野でその実力を発揮して顧客の成果を最大化させるための仕組みが整っており、一つ一つの案件に対してじっくり向き合いやすいです。

また、施策も1人で考えられる量や幅には限界があると考えていますが、チームで動いているため、SEOや広告、分析など各人の専門領域の視点から広く施策提案ができていると実感しています。

広告運用”だけ”の関りになるのではないか

そんなことはなかった。

代理店での業務は、「媒体の管理画面を主とした広告運用部分のみしか関われない」のではないかと考えていました。

しかし、実際に働いてみるとJADEの案件では広告運用だけにとどまららず、広くWEBマーケティングの支援をさせていただいているクライアントさまも多いです。

例えば、サイトへのアクセス解析から回遊率を上げるための施策提案や、流入数を伸ばすためのコンテンツの作成提案、ランディングページの改善提案などです。

もちろん、WEB広告運用以外の部分に関しての支援については、ご要望に応じた費用を追加で頂戴しているわけですが、それでも「JADEに依頼したい」とおっしゃっていただけていることは大変ありがたいですし、その分の価値をクライアントさまにご提供できていると感じています。

理想の提案≠事業の現実

外部の人間が、お客様の事業を理解するのは本当に難しいですよね。

私がJADEに入ってから提案したものに関しても、”べき論”としては「正しい」が、「今じゃない」とのリアクションをいただくことが何度かありました。

この反応は、私が事業会社にいたときに、「その内容が大事なのは理解しているが、理由があって今それを実施することは難しい」と答えた記憶に重なります。

事業理解の精度をたかめて、提案を時機に沿うものにせねばと反省すると同時に、歯がゆさを感じることもあります。

広告の成果≠事業成長

事業会社にいた頃は、自身のWEB広告の運用で獲得したリードの結果が、良くも悪くも会社の売り上げという見える形で表れていました。

代理店側にいると、広告媒体の管理画面上の数値での良し悪しは把握できますが、それがそのまま事業成果に直結しないケースもあります。

「お客様からの信頼を得てより深い情報共有をいただく」「事業成果とのつながりのある指標の設計スキルを高める」、こんな課題感をいだいています。

転職活動時に軸にしていた内容について

最初事業会社で転職を考えていた私ですが、JADEに入社したことによって転職活動時に理想としていた以下の3つの働き方は叶えられています。

  • ある程度の予算を自分の手で運用できる会社
  • 自分よりもスキル・経験がある人と一緒に働ける会社
  • WEB戦略領域に深く関わるチャンスがある会社

ある程度の予算を自分の手で運用できる会社

最初はある程度の広告予算があってそれを自身で運用できる、かつ、他のWEB領域の裁量もある事業会社のWEB広告運用者の求人を探していました。しかし、自身で運用できるWEB広告の予算額が大きいかつ、WEB全般に携われる事業会社の求人はなかなかなく、探すのが大変でした。その点、WEB広告の運用案件を複数抱えることにより結果的にある程度の予算を自分の手で運用できる代理店で働くことは結果的に良かったと思います。

また、複数案件に関わることにより、あらゆる商材に関する運用の知見を得られます。toBなのか、toCなのかや、どのような業界の商材・サービスかによって、気にすべき法律や、出稿すべき媒体、使うべき広告メニューが変わります。求人サイトの広告運用しかしたことのなかった自分があらゆる商材の運用経験ができたことは、副産物的なものでしたが、個人的にはかなり大きなメリットでした。

自分よりもスキル・経験がある人と一緒に働ける会社

JADEはSEO、解析、各分野のプロフェッショナルが揃っているので、ここについては個人的には最も理想的な職場でした。毎日が刺激的ですし、社内で飛び交っているチャットですら専門が違えばパッと理解することが難しい内容も多いため、全て拾っていくだけでも相当大変です。 皆のレベルが高いと、自然と自分が情報や知識をもらってばかりにならないよう、会社に提供できるものを身につけていくモチベーションにもなります。このように切磋琢磨して会社全体のスキルを底上げしつつ、結果的にクライアントさまに還元できればとてもよいと考えています。

WEB戦略領域に深く関わるチャンスがある会社

これは顧客のサービスに深く関わるという形で実現できています。

JADEのWEB広告運用サービスは、事業会社が求めるニーズに合わせて幅広く対応することが可能です。

  • アカウントの構成をよりよい状態にしたい。
  • 今以上にコンバージョンを増やしたいが、WEB広告の成果が頭打ちな気がするのでなんとかしたい。
  • WEB広告だけでなく、WEBプロモーション全体まで含めて相談したい。

クライアントさまの事業フェーズごとに最適な施策は違います。

JADEでは、あらゆるフェーズにあった内容のご提案をすることができますし、フェーズが変わっても柔軟に支援の仕方を変えていけるような体制になっております。

例えば、WEB広告のアカウント構成の見直しから取り組ませていただいたクライアントさまにおいて、成果を伸ばしたことで他サービスのWEB広告運用もご相談いただき、最終的にはお取り組みを始めた当初の広告費の倍以上の広告費をお任せいただいたという事例もございます。

これらはお客様のWEB施策に対してじっくり腰を据えて取り組みさせていただき出せた結果だと考えておりますし、単に 「WEB広告の外注先」という立ち位置を超えて、WEB広告の領域でクライアントさまと一緒に事業におけるWEB広告の成果の最大化に取り組めた結果だと考えています。

WEB広告運用者は事業会社と代理店、どちらで働くべきか

冒頭の内容に戻りますが、「WEB広告運用者は、『事業会社』と『支援会社』どちらで広告運用をするのが良いか」についてはたびたび何かのタイミングで話題にあがりがちです。

しかし、世の中には、事業会社といっても大企業からベンチャー企業まで数多くありますし、代理店といってもリスティング広告が得意、SNS広告が得意など、得意な領域などは全く違います。正直この二つで分けてWEB広告運用者がどちらで働くのが良いかというのは難しいのではないでしょうか?

私は、冒頭でも書きましたが、転職の際に「どんな仕事がしたいか」、「将来どのような姿になりたいか」をはっきりさせ、その自分の理想の働き方が実現できる会社なのであれば、事業会社、代理店どちらでも良いと考えます。

特に理想と現実のギャップになりがちなのは「どんな仕事がしたいか」で、ここがぶれてしまうと実際に働き始めた際に「こんなはずじゃなかった」となりがちです。

そうならないためにも、転職をお考えの際にはぜひ転職の軸を決めて、会社選びをされることをおすすめします。

JADEでは広告運用者を募集しておりますので、もしこの記事に共感していただけた方がいれば一緒に働ければ嬉しいです。ご応募お待ちしております。