Tableauはいいぞ

こんにちは。篠原です。

Googleのコアアップデートが3月5日にロールアウトされて、このタイミングでコアアップデートのレポートを書く予定だったのですが全然終わらないですね…。

そんな中の社内のスレッドがこちらです。

活発な社内スレッド。こうして今日も新しいアイデアが生まれる。

ということで「Tableauはいいぞ」になりました。

自分で言っておいてなんですが何書くの…

Tableauはいいぞ

そもそもTableauを知らないという方に紹介をすると、Tableauはデータ探索を行うためのBIツールです。

LookerStudioのようなものをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。

モダン BI 市場で選ばれている Tableau の分析プラットフォームは、データの探索と管理を簡単に行い、ビジネスや世界を変革する可能性があるインサイトを迅速に見出して共有することを可能にします。

Tableau(タブロー)とは?

一方でLookerStudioと使用感が大きく異なる部分もあります。そのため、まずは「Tableauのここがいいぞ」を紹介します。

SEO Boyから見たTableauのここがいいぞ

Looker Studioと異なる「Tableauはいいぞ」の紹介。

いいぞ(1):はやい!!!

LookerStudioとの違いで大きいところとしては高速な点。

重めのBigQueryデータと接続しても比較的サクッと表示されます。

例えばBigQueryのランキングデータをソースにしたhost間の移転を描画しようとしたとしましょう。

LookerStudioで取得しようとすると若干重めに…経験者の方も多いのではないでしょうか。

そして落ちる…経験者の方も(略

 

これに対してTableauだとこうしたデータがサクッと表示されます。

描画の変更も楽。秒です。

秒です。

読み込みの速さと切り替えの速さがあるのでグラフ描画をする際に「どう表現するともっとも適切に伝わるのか?」を検討しやすいのも良い点です。

いいぞ(2):圧倒的な美!!!!!!

そして美。表現できる圧倒的な美。

LookerStudioでも美を表現できますがTableauの表現者の方の中には狂気を感じるくらいすごい描画(小並感)があります。

代表的なのは以下のような一般の制作者の方の公開データ。

 

家計調査|消費支出ダッシュボード(二人以上の世帯)|公開版

 

【和Viz】ヒノカミ神楽

 

全プリキュア大投票_まとめ

 

ちょっと狂気を感じますね。すごく好き。

これらは「今日の Viz」というTableau公開データに収められています。日々美しい描画が展開されていますので、Tableau使いでなくともビジュアライズの勉強におすすめです。

 

Viz of the Day | Tableau Public | Tableau Public

 

いいぞ(3):仕事の疲れが取れる!!!!!!!!!

疲れていても出来上がったグラフを眺めているだけで心が癒やされる。正直これに何回か救われた。

疲れたときには意味もなく色を変えたりグラフを変えたりして英気を養っています。

スパム疑いサイトの推移を見ながら癒されています

スパム疑いサイト、見てるぞ!

見てるぞ!

寄生サイトの推移を見ながら癒されています

見てるぞ!

見ているだけで脳に効く。

 

ちなみに上記でお気付きの方もいるかと思いますがLookerStudioの描画が上限20種なのに対して、Tableauは果てしなく描画が可能です。

Tableauをどのような時に使っているのか?

Tableauは色々な人と共有するレポート向けというよりも、アドホック分析向けで使用するシーンが多いです。

シンプルな定点観測等であればLookerStudioの方が向いているので、どちらが良いではなく使い分けなように思います。

具体的にどのような時に使用しているのかを紹介します。

Weekly Ranking Update(社内向けの検索エンジンレポート)

JADEではコアアップデートのようなタイミング以外にも、毎週検索エンジン変動の状況を社内で共有しています。変動の状況を確認する際にあらかじめ分類しているグループで定点観測を行い、簡易的な動向を確認した後、ドリルダウンして細かいサイトごとの変動を追跡します。

グルーピングは既定のものがあるため、全体の動向を軽く確認する程度であれば数分で完了します。

例えば以下のようなものはさっと確認できる体制になりました。

 

キーワードジャンルごとの変動状況

 

サイト内検索クエリの変動状況

 

特定のテーマで絞り込んだサイト群

ドリルダウンが楽

下のグラフはある特徴でまとめたサイトのグルーピングですが、ぱっと見た時に最大手のサイトが下落していることがわかります。

ではこれらは最大手だけが動いているのか、そうではなく、これらのグループで下落傾向が見られるのかどっちなのでしょうか。

前述の通りTableauはこうしたドリルダウンもさっとできます。最大手のサイトを除外すると次のような感じです。(秒)

確認してみるとこれらのサイト群に近い下落傾向があるように見えますね。

こうしたデータを確認しつつ「◯◯のサイト群が下落傾向にあるため今回のアップデートは△△の傾向があるのではないか…」といったような仮説を立てていきます。

従来はこれらをLookerStudioで行っていました。

ただ、気になったところをドリルダウンしたり、絞り込みをする際に、速さや操作性面においてTableauのメリットが大きいため現在はTableau中心の分析を行っています。

GA4の分析

GA4分析を行う際にもTableauを活用できます。

たとえば、以下のようなすべてのセッション、CVセグメントセッションで抽出された探索レポートがあったとしましょう。

すべてのセッション、CVセグメントで抽出されたセッション数とイベント数はわかるものの、ここから掘り下げていくにはこれらのデータを加工する必要があります。

csvデータで抽出してTableauに取り込むと、すべてのセッションとCVセッションで発生するイベントの傾向の違いはあるかなどを簡単に確認することができます。

実際に描画すると次のような図になります。

すべてのセッションとCVセッションにて、平均的に発生しているイベントの差分がパッとわかりますね。

イベントの発生差分以外にも、ダウンロードしたデータをもとに

  • CVセグメントで発生しやすいイベントはどのくらいCVRに貢献しているか
  • テンプレートによってユーザー行動の違いはあるか
  • チャネルによってどのようなユーザー行動の違いがあるか
  • 訪問回数によってユーザー行動に傾向差はあるのか

など深堀りする調査が可能です。

そのうえで課題を見つけサイトを確認し、ユーザーの利便性を妨げる要素がないかなどサイトの改善施策につなげることができます。Tableauはいいぞ。

 

クロールログの分析

クロールログの分析にも役立ちます。

例えば以下のようなログを見てみると特になんの変化もない凪のように見えます。

ところがこれをURL群に分解してみると見え方が少し変わります。

下記の例ではディレクトリb、ディレクトリc、ディレクトリaの順にクロールをされています。

内訳を見た中で例えばディレクトリcはそもそもクロールさせる必要のないURL群だった場合、クロールの効率を改善する施策がないかを考える必要があります。

Tableauを駆使しつつ、URL群やパラメーター群など切り口を変えて確認し、どこがボトルネックとなっているかを探っていきます。

定点観測や異常値検出そのものであればLookerStudioでも簡単に対応可能ですが、そこからドリルダウンする分析はTableauが高速で分析が捗ります。Tableauはいいぞ。

Tableauはいいぞ

いかがだったでしょうか?

Tableauにはまだまだ知られていない活用方法がありますので、分かり次第追記します!(締めの挨拶)

原則的には有料(Tableau Publicは無料だが制約あり)となるのでその点で導入ハードルがやや高いツールではありますが、大きなデータやBigQuery 接続の分析などを行う際には非常に使い勝手がよく快適です。是非機会があれば活用してみてください!Tableauはいいぞ!